ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

チョコクロワッサン日記

Ebonvoid / Crawling Oblivion (2017)

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ケネス・アンドリューがシンガーを務めるEbonvoid新しいEPが出たぞ。前作の後に、ギターの黒田さんが加入して…ギター・ソロすげー速い!どうやって弾いてんのこれ?

ロディアス、泣きの要素は排除して、ひたすら硬質なギター・リフを詰め込んでいる感じ。それでいて、ジェフのベースはゴリゴリじゃなくてウネウネうねるベースで、ケネスの歌もステレオタイプなへヴィ・メタルの歌い方ではなく、もっとしなやかというかクリアーな感じなので、独自の世界観となっている。そのままのメンバーでジャズやフュージョンも出来ちゃうので、不思議な空気になる。ディストーション・ギターやブラスト・ビートでへヴィなプレイを持ち寄りつつ、楽器同士の距離、音の埋め方が独特でEbonvoidの音となっているのかな。

チョコクロワッサン日記

ROLL-B DINOSAUR / SUE (2017)

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1stを聴いた時点では、バンドを名乗ったからには続けばいいけど実際どうなのか?と思ってたら、2年弱経って新作が出た。よかった。

冒頭、『Neverending Dream』でいきなり、良い意味で裏切られた。こうくるとは思わなかった。ハード・ボイルドで緊張感のあるロック。これは良い。前作で、せっかくユカイと織田哲郎が組んだんだから織田哲郎節をもっと聴きたいと思っていたところ、俺の知る範囲の織田哲郎節…ではないがかなりフックの効いた、ユカイのレッド・ウォーリアーズとも違う、楽器隊各メンバーのキャリアとも違うカッコいいのが出てきた。ユカイと織田哲郎が組む必然性がこの曲ではっきり見えた。

それに引っ張られて、横ノリロックンロール、フォーキーな曲も前作よかキャッチーに聴こえる。あとは、ベテラン、プロフェッショナルな人たちが持ち寄ったスキルが、各自世に出たときに組んでたバンドとか、そのマジックをどう超えるか…いやそこは世界を見回しても超えるってのはなかなかないんだけど。ここで結集した音楽スキルと、20代でデビューしたときのスキルって物凄っっっく差があるはずなんだけど、バンド・マジックって不思議だなあ。若くてルックスがいいとか、タレント性とか差し引いて純粋に音楽のみを切り取っても、はじめにブレイクしたときって何かがあるんだよね。

それはそれとして、ラストの『DIRTY OLDMAN BLUES』は、『ヤングマン・ブルース』にかけてんのかな?それの、ザ・フーがやってるヴァージョンと、あとレッド・ツェッペリンがやってる『死にかけて』みたいな感じもあって、あーこの使い方は思いつかなかった!と思いました。

とにかく、2枚目が出て、1枚目をちゃんと超えてたので良かった。

 

 

 

SUE

SUE

 

 

マギーズ・アファーム野茂

Liam Gallagher / As You Were (2017)

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リアムのソロ・アルバムだ。ビーディ・アイはちゃんと聴かないまま消滅してしまった。複数のプロデューサーが入ってて、曲をまかせてんのかなーと思ったら、共作はあってもリアムだけでってのもけっこうあるし、いいんじゃないでしょうか!ロック度の高い曲よか、味わいがある系とか、壮大な感じの曲の方がハマってるかなー。

アルバムの曲多すぎ長いなー…あ!デラックス・エディションだから15曲なのか。本編は12曲で44分ぐらいだからそんなもんか。でも定額配信で聴いてんだからデラックスもなにもない気がするけど。デラックスでも1時間ないくらいだけど、15曲になるとそこそこ良い曲がそろってても長いと感じるな。

現状のピースを駆使しての良作。オアシスと比べてどうとか、オアシス再結成待望論とか、まあいろいろだけど再結成してもいつのオアシスが出てくるんだってのがあるぞ。2枚目以降の活動も長かったよな。

 

AS YOU WERE [CD]

AS YOU WERE [CD]

 

 

Wildflowers

Tom Petty / Wildflowers (1994)

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トム・ペティが死んでしまった。ここ数年でベテランのロック・ミュージシャンがこれでもかと死ぬからそんな心構えだけど、まだ70前だと若いよなあ…

90年代初めに80年代のハートブレイカーズを何枚か聴いて、その後1994年のソロ名義、リック・ルービンと作ったこれが俺にとってはデカい。ソロ名義のアルバム『Wildflowers』。

前にも書いたように、秋になると聴きたくなる味わいアルバム。リリース1994年の…秋うんぬん思ったのは翌年からとしても、そこから毎年必ず聴いてる。

ここで書いたように、ずっとビッグ・アーティストといった感じなのに、日本とはほとんど縁遠かったなあ…ハートブレイカーズで一度と、ボブ・ディランのバックで来ただけ…これで合ってる?80年と86年って…ライヴやって、そこまで入らないとは思えないんだけど、あっちでのビッグさと差がありすぎるからだろうか?

それが分かったところで、もうホントに来ることはなくなってしまった。だから音源を、秋の夜長にまた『Wildflowers』を聴こうと思うよ。

チョコクロワッサン日記

『3055』が閉鎖しちゃったので、書いた記事をサルベージするよ。

 

入稿 2014/05/26

 

Oasis / Definitely Maybe (1994)

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1. Rock 'n' Roll Star
2. Shakermaker
3. Live Forever
4. Up In The Sky
5. Columbia
6. Supersonic
7. Bring It On Down
8. Cigarettes & Alcohol
9. Digsy's Diner
10. Slide Away
11. Married With Children

 

90年代中頃、ブリットポップと呼ばれるムーヴメントが起こり、イギリスのロック・シーンはかつてないほどの盛り上がりを見せる状況となった。そのムーヴメント勃発の決定打となったのが、本作といっていいだろう。ノエルとリアムのギャラガー兄弟を核とするオアシスが、このデビュー・アルバムをリリースしたのは1994年。20年前のことである。

兄、ノエルが曲を書き、弟のリアムが歌う。彼らを中心として作りだされたこのアルバムには奇跡的なメロディと、ディストーション・ギターの洪水とともに溢れ出す荒々しさが詰まっている。細かいアレンジの秀逸さ、押し引きの効いた構成力などは次のアルバム『(What's The Story) Morning Glory?』に譲るものの、デビュー作としては120点の出来。ビッグになるバンドが世に打って出る瞬間をパッケージしているという、デビュー・アルバムならではの、何にも代え難いマジックが働いている。

オアシスの奏でるロックは、英国伝統のとでも言うべき、オーソドックスなロックンロール。新たに発明された、聴いたこともないようなサウンドという感じではない。しかし、彼らのロックは、決定的に新しいものとして大衆の中で鳴り始めた。それはつまり、どの音も力強い確信に満ちているからだったのだろう。とびきりメロディを、己の信じるままにとびきりラウドに演奏するという、基本をシンプルに実践し、最短距離でロック・スターへと駆け上がった。(Jeff Goldsmith)

 

 

 

 

Definitely Maybe (Remastered)

Definitely Maybe (Remastered)

 

 

マギーズ・ファーム野茂

SCANDAL / 恋するユニバース (2017)

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なにこの、“now printing”みたいなアートワークはこれでいいの?と思ったら、初の配信限定シングルだった。配信だからいいってこともないか。10月22日発売って、じゃあ今俺が聴いてるのは何故?と、思ったら、ホントは4曲入りで、表題曲のみが配信に乗ったっつうことだった。

かなりアッパーなロック・ナンバーで、2拍3連のところが間奏ってことでいいのかな?元々はっちゃけてるのが、そこの部分でさらにぶっ壊れるのがイイネ!そのあとまた何かあると思いきや、サビに戻るってのがイイネ!そんで、そのまま終わってもいいところを、テンポ半分にするなんて、イチイチ上手いなあと思って、人生死ぬまで勉強だなあ世界には知らないことが多い。

 

 

 

 

恋するユニバース

恋するユニバース

 

 

チョコクロワッサン日記

『3055』が閉鎖しちゃったので、書いた記事をサルベージするよ。

 

入稿 2014/03/30

 

Alice in Chains / Facelift (1990)

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1. We Die Young
2. Man In The Box
3. Sea Of Sorrow
4. Bleed The Freak
5. I Can't Remember
6. Love, Hate, Love
7. It Ain't Like That
8. Sunshine
9. Put You Down
10. Confusion
11. I Know Something (About You)
12. Real Thing

 

1990年にリリースされた、アリス・イン・チェインズのデビュー・アルバムがこの『Facelift』である。近い時期に同郷シアトルから出てきたグランジ勢、例えばニルヴァーナのパンク通ずる爆発力やパール・ジャムハード・ロック的サウンドに対し、彼らはへヴィ・メタルからの変異という印象がある。ギター・リフやギター・ソロに現れているエッジの立ち方、曲の緻密な構築感あたりにそのルーツが垣間見れるのかもしれない。

評価を決定づけた次のフル・アルバム、『Dirt』の、うねるようなノリと比べると、本作はまだストレートな曲調が多い。その中で、"We Die Young”や"Man In The Box”など、「へヴィかつ陰鬱、それでいてキャッチー」という、アリス・イン・チェインズの骨格となる要素を持ち合わせた楽曲が各所に存在する。それらのような、分かりやすくカッコいい、「新世代のハード・ロック」的な曲がある一方で、アルバムの真ん中に位置する"Love, Hate, Love”は、ある意味本作のハイライトか。今にも演奏が止まってしまいそうな超スロー・テンポで温度を上げていくこの曲は、聴く者をグイグイと狂気の世界に引き込んでいく。

ロックにとって何度目かの転機が訪れた1990年代初頭、アリス・イン・チェインズが発する、病みつきになるようなダークネスはここから始まって、シーンを侵食していった。(Jeff Goldsmith)

 

 

 

Facelift

Facelift