ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

恋のDoki Doki Train

アルカトラス / アルカトラス (1983)

Alcatrazz / No Parole from Rock 'n' Roll

 

ゲイリー・ムーアについて書いた記事の中でお茶の水にあった“ダブルデッカー”について少し触れたので、ちょっと思い出したついでに書いておこう。

中学三年生、坊主頭の私と同級生は電車を乗り継ぎ『BURRN!』誌の広告に載っているようなロックグッズを入手するため、広告に書いてある通信販売ではなく、その本拠地、シンコーミュージック。その袂にある“ダブルデッカー”へと向かった。

JR…いや、国鉄御茶ノ水駅から小川町へは、御茶ノ水の楽器街を通って行った。その途中、楽器を背負って歩いてきた、革ジャンのパンクス三人組とすれ違った。皆逆毛を立て、その中の一人はカラスマスクを着用していた。「うっ!怖ぇぇ…目を合わせちゃいけない。でも、なんかウキウキする。『宝島』とか『Doll』みてぇ…『To-y』のイサミみてぇ…」と、思った。いや、スマン。ウソ。ちょっと心の描写は脚色した。たしか『To-y』を読んだのはもう少し後だし。でも、楽器街で黒ずくめの三人組パンクスバンドマンとすれ違ったのはホント。思春期の五分狩り坊主が、“ロックに参加していく過程”で、衝撃を受けたのはコレマジホント。どこの有名ミュージシャンではなく、名もなきバンドマンとすれ違っただけなのに。

で、小川町のダブルデッカーに到着。店内にはロックTシャツやら、ジャラジャラしたアクセサリー、缶バッジなどかぎょうさん並んでいた。たしか最初に行ったときは、店内に飲食スペースがあったのかな?はっきり覚えてないけど、何度か行くうちになくなっていたような…ヴァン・ヘイレンの『パナマ』っていう飲み物があった気がする。

そのときに買ったのが、”アイアン・メイデンの缶ペンケース”と、“ゲイリー・ムーアのタンクトップ”と、友人に買ってきてと頼まれた“デュラン・デュランの缶ペンケース”と、そして“アルカトラスのTシャツ”。

この1stアルバムのジャケがプリントしてあるヤツ。

うわわ…おのぼりさん(近郊だけど)で坊主頭の中学生がアルカトラスのTシャツってすげぇな。最高。

数あるロックTシャツの中で、何故アルカトラスだったのか?分からん!

聴いてはいるけど、バンドに対してとくに思い入れがあったワケではない。デザインが気に入ったのか?

それと、最大の問題は…このTシャツを買った当時、私はアルカトラスの1stをまだ聴いていなかったのである!!

なにっ?

 

それじゃ、“ヴィレッジヴァンガードでスイサイダル・テンデンシーズのキャップを買うヤツ”を笑えないじゃないか!“AC/DCのTシャツを着ていて、「お前、AC/DC聴くの?」と、尋ねたら、「いや、聴いたことないです」と答えた大学生”といっしょじゃないか!

いや、まて!ライヴ盤の『ライヴ・センテンス』は聴き込んでいたんだよ!中三といったら、たぶんギターがイングヴェイからスティーヴ・ヴァイにチェンジした『ディスタービング・ザ・ピース』も出て、聴いていたと思う。

だから、いいんだよ!

で、このTシャツを着て、『つくば科学万博』にも行ったのでありました。

そんな感じで、1stアルバムの内容には触れないまま、おしまい。

ノー・パロール・フロム・ロックン・ロール (紙ジャケット仕様)ノー・パロール・フロム・ロックン・ロール (紙ジャケット仕様)
(2010/01/27)
アルカトラス

商品詳細を見る