トム・ウェイツ / レイン・ドッグ (1985)
その日の気分によるのか、1曲目を聴いた時点でアルバムが持つ雰囲気と自分のバイオリズムがシンクロしないと、何やらヘンテコな音が並んだおかしなレコードといった感じでテンションが上がらないのだが、ツカミの時点でその世界観の中に入り込んでしまうとトム・ウェイツが作り出すあの街やこの街に迷い込んでしまってもう抜け出せなくなる。
キース・リチャーズやロバート・クゥインといった有名ギタリストたちが参加しているが、ほとんどの曲はロックのフォーマットから逸脱したような摩訶不思議サウンドとなっている。ロック・バンドの演奏とゆうよりは得体の知れない楽団が得体の知れない演奏しているといった様相だ。しかし・・・これが何かと問われたら、最終的にはロック以外の何者でもないんだなあ。
聴き始めて自分の波長に合っていなければ入り口から引き返してしまってもいいし、バッチリとハマってしまったらトム・ウェイツの案内に従って怪しい異空間の中を徘徊すればいい。
そんな付き合い方のアルバムか。
レイン・ドッグ
(2006/09/27) |