キース・リチャーズ / クロスアイドハート （2015）
Keith Richards / Crosseyed Heart
キースのソロは23年ぶりだってよ。2～3年ぶりじゃなくて。冒頭、いきなりアコースティック・ブルースで、これがすげーカッコいい。ロバート・ジョンソン？とか思って聴いていると、演奏時間2分に満たないところで突然終わって、アップ・テンポなロック・ナンバーに移行するってのもカッコいい。戦前ブルースみたいなのを、もっと聴かせてもいいところ、モダンなスタイルのロックンロールが始まるってのがいい。
基本的には、全編に渡ってモダン。最新のロック。爺さんのロックだけど、2015年のロックなんだ。レイド・バックしたロックンロールの曲はちゃんとあって、それは分かるから、全体のトーンとしてはモダン。キース・リチャーズはこの手の音楽の第一人者、ローリング・ストーンズにいる本人だから、この手のロックを更新してけばいいわけだ。ミック・ジャガーの雑食性、最新エッセンスの取り込み方とは違う意味で、キースのやってることも古きに安住していない。ブルース、ロックンロール、レゲエ、バラード、どれも古くからある音楽だけど、その今を鳴らす。そこが、ストーンズを目指してる人とストーンズ本人の違いか。
