ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

ロスト・イン・ハリウッド

昨日の『3年B組金八先生ファイナル〜「最後の贈る言葉」4時間SP』 をもって、『金八先生』が、そのシリーズに幕を下ろしてしまった。

私がどれくらい『金八先生』に思い入れがあるかというと…「なるべく予約録画ではなくオンタイムで視聴。事前に諸々の用事は済ませ、“ながら観”はしないで、途中トイレに行きたくなったらCM中に済ませる」ぐらいの思い入れがある(なんだそれ)。

『金八』関連の記事はこのへん。

【金八ジャージ①】

【金八ジャージ②】

【金八ロケ見学の話】

ロケ現場である堀切周辺にはオフシーズンに一度、そして第6シリーズの収録が行われているときに一度訪れた。撮影は町のあちこちで同時にいくつかのシーンを撮っていて、街中が本当に金八の世界みたいだった。土手の上に立つ生金八先生を見たときは感動したなあ。

で、ファイナルの感想だが、昨日番組OA中にtwitterでのつぶやきで言い尽くした感もあるので、それで振り返ってみよう。

君塚校長の枯れぶりに時の流れを感じて打ちのめされる。あと、アマゾネスは今の視点で見てもすげーかっこいいな。

老けメイクかと一瞬思ったけど、赤木春恵は現在87歳か…ちょっとびびった。

直江喜一が太っちゃってて、加藤優のモノマネをしてる松村の方に本人が似てきているという事実に驚愕。

すでに俳優業を引退している直江喜一が、卒業生の中でも重要なポジションで復活して、けっこうな尺で活躍していて嬉しかった。オリジナルのルックスが松っちゃんの方に寄ってきているので笑ったね。

杉田かおるはすっかりバラエティ番組のにぎやかし要員の感があるが、金八でセリフひとつ喋りだすだけでレッド・ツェッペリン並みのグルーヴ、バンドマジックが蘇るなぁ。

各俳優、『金八』の中で輝く独特のマジックがあるんだよなあ。すげー良かった。

今日の金八は現実世界では絶対ありえない展開だけど、怪獣総進撃みたいでアドレナリンがドバっと出るなあ。

歴代卒業生の登場シーンは、どう考えても無理矢理ネジ込んでる感があるっていうか、もうそのものなんだけど、それを言ったら始まらないので良しとしよう。

後年、二枚目、ヤンキー、クールな役もこなす中尾明慶くんが、ちゃんと当時のチュウのキャラに戻って演じている。

なんか、身体もマッチョになっていて当時とはまったく違う俳優になっているが、昨日はしっかりチュウを演じていた。

これで、松浦が生きていればなあ。完璧なんだが。

ヒロくんがなあ…

レギュラーシリーズからそうなのだが、金八に関しては絶対に集中して観たいので、ながら実況なんかしないでCM中にしかツイートしていないという事実。

『金八』は、“ながら観”できない。

生徒のキャラが立ってきたり、クラス内、先生との関係性がグワっとできてくるカタルシスを考えると、やはり最後は単発SPじゃなくシリーズで終わって欲しかった。しかし、過去の生徒総出演があるていどそれを補完している。

4時間という長丁場で、どんくらいの撮影期間があったか気になるが、現役生徒との関係が希薄なのは致し方ないのか。

クラスを描くにはやっぱ2クール半年間が必要なんだけど。年明けから卒業までの、あの温度がグッと上がっていく感じとか。でもまあ、仕方ないか。歴代3Bが沢山出たし。

SMAP森、浅野忠信萩原聖人の代は呼ばれてないのか?と、思ったら、あのときは桜中学じゃなくて松ヶ崎中学に転勤していたのであった。ガーーン!!

ラストシーン、金八先生の卒業式で第4シリーズの生徒の次に「昭和55年度卒業生」と呼ばれて「あれ??」と、思ったんだけど、そう、第3シリーズは桜中学が舞台じゃないんだよ。第3シリーズって松ヶ崎中学だし、1クール12回、12月までで出で終わりだし、不遇なシリーズなのだ。当時を振り返って思うに、時代の空気も『金八』を求めていなかったと記憶する。

そんな感じで、僕らの金八先生は定年を迎えたのであった。

ありがとう、金八先生。さようなら、金八先生

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(2011/03/25)

武田鉄矢名取裕子

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