ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

アトロシティ・エクシビション

南野陽子 / 吐息でネット (1988)

アイドルとして、彼女がピークにあったときのシングル。レコード屋が陳列に困る定形外仕様、下敷きやらポストカードやらが封入されており、CBSソニーの力の入れようが伺える。カネボウ化粧品のタイアップ曲でもあった。

メーカーの目論見通り、というか当時の状況からすると当然だが、オリコン1位を獲得。結果としてその後も含めてキャリア最大のヒットとなったのである。

この頃、レコードを買うといえば隣町の新星堂。地元にも個人経営のレコード屋があって、そこも利用していたが、新星堂は予約特典が充実していた。まだ外資系が台頭する前の、一番輝いていたときである。

ナンノといえば、日曜深夜のラジオ番組、『南野陽子 ナンノこれしきっ!』はほぼ毎週聴いていたが、たまに寝落ちして、CMを聴いていたはずが気付いたら朝だったり、逆に番組エンディングのタイミングで寝そびれると、日曜深夜は緊急放送の試験電波が「ピリリリリ~!」と流れた後、放送休止になってしまうため、寂しい…というよりその後、深夜の静寂が不気味で怖かった。

主演の映画『はいからさんが通る』も、『菩提樹 リンデンバウム』も観に行った。どちらも同時上映は、奇跡の名作『BE-BOP-HIGHSCHOOL』であった。ビーバップに関しては、“シリーズ中、サブキャラのキャスティングが何人か交代していて、どの役者も初代が一番良い”とか、いろいろ語りたいところだが、それはまたいずれ。

『吐息でネット』が発売された1988年、この年海外では、マイ・ブラッディ・バレンタインの1stアルバム『イズント・エニシング』が発売された。

と、いうワケで、本日ナンノの結婚が報じられた。今更、結婚といって滑った転んだ、飛んだ跳ねたの大騒ぎをする感じでもなくなったが、ちょっと感慨深い。そして、ルックス的な劣化のなさ具合ったら特筆に値する。それらのことを、『吐息ネット』発売当時、高校生だった自分に報告してあげたい気分だ。

ReFined-Songs Collection~NANNO 25th AnniversaryReFined-Songs Collection~NANNO 25th Anniversary

(2011/02/09)

南野陽子

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