喜国雅彦 / まんが王
1987年から1990年にかけて、“別冊 近代麻雀”に連載されていたのをまとめたもの。
すべて麻雀を題材とした漫画であるが、麻雀のルール等をまったく知らなくても楽しめる。
かくゆう私も麻雀のことはまったく知らない。高校生のときに一度だけ無理矢理参加させられたが終始チンプンカンプンであった。
何故、麻雀を知らなくても楽しめるかとゆうと、麻雀を題材としつつも、喜国氏お得意のオゲレツ、エロネタを中心に笑いを展開しているからである。
そしてもうひとつ、この漫画の笑いを支える重要なファクターは、“人気漫画のパロディ”だ。
麻雀漫画の『哭きの竜』をはじめ、『ドラえもん』、『おそ松くん』、『サイボーグ009』・・・『同棲時代』、『包丁人味平』までを無理矢理、麻雀ギャグ漫画にねじ込んでいる。
石ノ森章太郎、手塚治虫のパロディなど、憑依的に似ているが、赤塚不二夫の画風にはまったく似ていない。とゆうか、あえてかけ離れた画を描いている。とゆうか、赤塚作品のキャラが皆、劇画調になっている。
さて、読んでいる諸君もお分かりのように、400字を超えたところでこの文章もそろそろ苦しくなってきた。そもそもこの漫画の書評を書くこと自体が無意味だ。だって、そんなものが意味を成さないほどバカバカしいし(それこそ作者の意図するところだけどね)、amazonで“中古商品¥1~”なんですもの。
最後にもうひとつ・・・巻末に付いていて完成予想図と組みあがった実物がまったく違うであろう“《哭きの竜》スーパーリアルモデルアート”を実際に切り抜いて組み立てた猛者は何人くらいいるのだろう・・・?これにはちゃんと“Copyright能條純一先生”と明記してあった。
まんが王 (近代麻雀コミックス)
(1997/12) 喜国 雅彦 |