オタク文化やITを扱った小説とゆうことで、その考証に対して当事者たちからツッコミが入って厳しい評価になっているフシもあるが、扱う対象が音楽、バンドでも、野球でもサッカーでも、金融でも医療関係でも裏社会でも、どこまで突き詰めれば万人を納得させられるかとゆうのは難しいところだ。
そのスジの専門家から作家になる場合をのぞき、作家は作家であって物語で取り上げる題材の内側にいるわけではない。それ相当な取材をし、考証を重ねるだろうが、“完璧”とゆうのはなかなかないと思う。
それでも、どの方面からもツッコミが入らない作品や作家は凄いとゆうことだろう。
この小説が連載されていたのは2002年~2004年。既に風化してしまっている風景もある。
まだ10年経っていないのでノスタルジックな輝きを発しているとゆうこともなく、今のところ単に風化しているだけのようだ。
ましてや扱っているのがIT関連のこと。
例えば音楽だったら“ビートルズがいた頃”や“ジャズが元気良かった頃”など過ぎてしまった時代が輝きを放つようなことがあるし、自動車も古いモノがカッコよく見えたりするが、電脳の世界ではどうだろうか?
「iMac G3を愛し続ける」とか「フロッピーディスク最高!」とか・・・
最先端のモノに対して、古いモノが醗酵してまた違った味わいを出すようなことはあまりないのかもしれない。
そういった点でこの小説の強度、普遍性はどうなのか。あと5年くらい経ったらまた検証してみよう。
それより何より問題なのは、この500P強ある長編小説・・・物語のクライマックス、“アキハバラ@DEEP”=主人公グループが巨悪と戦うまでの過程で、何人か協力者が現れるのだが、気を抜いて読んでいたら誰が誰だか分からなくなってしまった。あと一息のところで、集中力が切れたままエンディングまでほとんど流し読み状態に。
とゆうことで、肝心要のシーンをまったく楽しめなくなってしまったのだ。
これではいけないと思い、終わりの2章ぐらいを読み返そうと思ったが、メンドクサイので止めた。
BOOK OFFの105円コーナーで買った本だしまあいいや・・・
・・・と、他ではあまり例を見ない衝撃の終わり方で今日のエントリーもおしまい!
アキハバラ@DEEP (文春文庫) (2006/09) 石田 衣良 商品詳細を見る |