ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

ビードロ恋細工

ルイ・アームストロング / サッチモ・ベスト / この素晴らしき世界 (1989)

Louis Armstrong / Satchmo / What a Wonderful World

ルイ・アームストロングサッチモとの出会いっつうか、そもそもジャズの入り口だったんだけど、'90年代の初めぐらいに、NHKで『エド・サリバン・ショー』を何週かに渡ってドバっと放送したんだよね。

黒柳徹子がナビゲーターで。デーブ・スペクターも出てたかな?

それまでジャズって、たまたまラジオから流れてくるのを聴き流してるぐらい・・・マイルス・デイビスとかは、その名前と、凄い人だつうことは知ってるって程度で、音源を買ってちゃんと聴くっていうのは考えてもいなかったわけ。

そんでもって、『エド・サリバン・ショー』は、ビートルズストーンズドアーズとかのロック勢が出演していたってことで観てたんだけど、そこで出てきたのがこのサッチモ

たしか『ハロー・ドーリー ( Hello, Dolly!)』を歌ってたのかな?

なんかニコニコと、歯を剥きだしにして笑いながら歌ってて、すげー楽しそうだったね。

それを観てから日が経たないうちにCDを探して、買ったのがこのベスト。

またこれが最高。

サッチモのベストすべてを聴いて比較したわけじゃないけど、入門編としてこれはカンペキだった。

サッチモといえばこの曲という名曲『この素晴らしき世界 (What a Wonderful World)』は、いくつかのヴァージョンがあるけど、このベストに収録されているラジオから録った実況録音版がいちばん好きかな。

『誰も知らない私の悩み(Nobody Knows The Trouble I've Seen)』の優しく包み込まれるような感触も、『外は寒いよ( Baby, It's Cold Outside)』でのヴェルマ・ミドルトンとの掛け合いとか、んも~最高。

そういった面だけじゃなくて、『サマータイム(Summertime)』や『イット・エイント・ネセセリー・ソー(It Ain't Necessarily So)』の哀愁や緊張感漂う演奏も、もうたまらんチェ。

そういやあれだね、レッド・ウォーリアーズシャケは、サッチモが出演している映画『五つの銅貨(The Five Pennies)』を観て、劇中に登場するデキシーランド・ジャズの楽しさに惹かれ、そのコード進行を研究して名曲『バラとワイン』を作ったつう話があるね。ギター・ソロで転調するのはそこらへんの影響だね。

そんな話を読んだことがあったり、さらにちょうどサッチモを聴き出したのと近い時期に深夜にテレビで『五つの銅貨』を放送したのでビデオに録って観たら、これがまた最高だったね。サッチモも最高だし主演のダニー・ケイも最高だった。

まあそんな感じで、ジャズで最初にちゃんと聴いたのがこのアルバムで良かったつうことよ。

ジャズって小難しいイメージがあったり・・・つうか実際「誰がリーダーで誰が参加している時期の何年の辺りの演奏がどうの・・・」って話になると小難しいったらありゃしないんだけど、サッチモの笑顔とダミ声があると、そんなことはどーでもいいなって思っちゃうね。

まあ、今日はそんなところだ。

サッチモ・ベスト/この素晴らしき世界サッチモ・ベスト/この素晴らしき世界

(1999/01/13)

ルイ・アームストロングエラ・フィッツジェラルド

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