ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

シンス・ユー・ビーン・ゴーン

根本 圭助 / 図説 小松崎茂ワールド

購入したときにちょこっとだけブログに書いたが、もう少しなんか書こう。

この本には、画家、小松崎茂の初期作品から生涯最後の作品まで、膨大な数の作品がその歴史を辿る文章とともに掲載されている。

ボクの(今日の一人称は“ボク”だぜ)、印象に残っている氏の画は、SF、パニック物、戦記物、プラモデルのボックスアートだが、他にも西部劇、戦国物、街の風景、鉄道・・・と、描かれるジャンルは様々である。

ボクが氏の画に心ときめかせていた(と記憶している)、昭和40~50年代、実は氏がもう前述したSFや戦記物を書くことは少なくなっていたようである。

たしか、ボクがタミヤのプラモデルを買い始めたころには既に箱には“白バック”のイラストが使われるようになっていた。(プラモデルの箱には、“中に入っている物意外描いてはいけない”とゆう決まりが出来たためらしい)

その頃は記念メダルや記念切手に画を提供することが多かったようだ。

なので、画を見ていたのは本当に小さかった頃、あとは近所のお兄さんにもらった本に載っていたりしたものだろう。もしかすると中には、門下生が描いた画を見て混同しているケースがあるかもしれない。

大好きなSF物、パニック物に関しては、画力はもちろんのこと、氏の想像力に自分の想像力が呼び覚まされてまだ見ぬ未来にウキウキしたり恐怖を覚えたりしたものだ。

その当時に思い描く未来は、“世紀末”だったり“21世紀”が舞台だが、世紀末は“ノストラダムスの大予言”のようなことは何も起こらずに過ぎてしまったし、21世紀に突入してからももう何年も経ってしまった。

パソコンや携帯電話の中では、当時思い描いていた未来より凄いことが起こっているが、それ以外の部分では相変わらず、ボクは鉄筋コンクリートで出来た家の、畳敷きの部屋に住んでいたりする。

そんな、“昔見ていた未来”が“今”になったとき、“今(2010年)”の子供はどんな“未来の想像図”を見ているのだろうか。

2010年の今、現代の少年少女に対して、誰がどのような“未来を想像した画”を描いて提供し、夢を見せているのか、そもそも、昔のようにそういった概念で画を描くことがあるのか・・・調べてみれば分かるかもしれないが、それはやめた。

何故なら、メンドクサイから。

図説 小松崎茂ワールド (ふくろうの本)図説 小松崎茂ワールド (ふくろうの本)

(2005/11)

根本 圭助

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