ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

能登はいらんかいね

イギー・ポップ / ゾンビ・バードハウス (1982)

Iggy Pop / Zombie Birdhouse

このアルバムは購入してから20年近く経つと思うが、第一印象があまり良くなくてすぐに聴かなくなってしまい、ずっと収納ケースの中で眠っていてみた。

先日書いたJ・ガイルズ・バンドの『フリーズ・フレイム』('81年)もそうだが、どうも‘60、‘70年代からやっているアーティストが‘80年代初期の音を取り入れるのにはどうも違和感があった。音が硬くてリズム隊のノリもスクエアなのだ。ストゥージズのパンク・サウンドからするとこの『ゾンビ・バードハウス(Zombie Birdhouse)』('82年)は無法者が無理矢理スーツを着せられているようで窮屈に感じた。イギーの歌もなんだか念仏みたいだし・・・

と、いうワケで今回、かなり久しぶりに聴いた。

あらためてちゃんと聴いてみると、ラウドで暴力的な魅力は薄いが、ポスト・パンク、ニュー・ウェーヴ的な、少しひねった、クールな狂気は十分に感じられる。

都会的なセンスと原始的な衝動を、上手くまとめるというよりは力ずくでひとつの箱に押し込んでいるような壊れ方が、慣れてくると逆に気持ちいいのかもしれない。

イギーのイメージからするとやはりアナザー・サイドの魅力ではあるが、少しだけ再発見した気がする。

CDだと、こういった接し方の作品はケースの奥に収納してしまうと聴く機会がなくなってしまうが、itunesに入れてシャッフルすると、今までの愛聴盤と同列に、所有していても忘れていたような曲が再生されて、見落としていた魅力を再発見したりする。そんなこともあり、少し音楽の聴き方が変わってきた。

(アルバムとゆう概念で作られた作品はアルバム単位で、製作者の意図する曲数、曲順で聴くのがふさわしいとゆう前提はあるが)

Zombie BirdhouseZombie Birdhouse

(2003/09/09)

Iggy Pop

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