ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

毒リンゴを食べさせて

アリス・イン・チェインズ / ブラック・トゥ・ブルー (2009)

Alice In Chains / Black Gives Way To Blue

 

レイン・ステイリーが死んでしまっているので、アリス・イン・チェインズの復活ってのはもうないものだと思っていたのね。新ヴォーカルを迎えて再結成って話を聞いたときも、全盛期のようなマジックは再現出来ないし、そんなに期待してたかったのね。ウィリアム・デュヴァールが加入して作られたアルバムがどうだったかっていうと、けっこういいんだよね。アリス・イン・チェインズの作品で良し悪しのバロメーターって、中毒性だと思うわけね。繰り返し聴きたくなってしまうような。それに関しては、三本足の犬ジャケが日本でNGだった、3rdアルバムよりも上のような気がするんだよね。

 

レインの魅力を失ったバンドがどうしたかというと、ウィリアムにレインの代役をまんまやらせるんじゃなくて、ギターのジェリー・カントレルと歌を分けあうって体制だったね。3rdアルバムの時点で、レインの状態悪化にともなってジェリーの歌が増えていたし、ソロ・アルバムも出しているし、流れとしては自然にありな感じで。

結果、レイン不在という決定的な現実がある中、その条件で最高のモノを出すことが出来たと思うのね。

あと、思ったのは、復活後のアリス・イン・チェインズは曲によってドゥーム感が出ている気がするのね。 以前のアリス・イン・チェインズは感じがダートなんだよね。ダートって、最高傑作とされている2ndアルバムがまんま『Dirt』なんだけど。レインの歌とダウン・チューニングの演奏に引きずり込まれるようなダート感と、復活後のドゥーム感。言っておきながらドゥームの定義がちゃんと分かってないんだけど。ドゥーム・メタルはまあそりゃドゥームで、ブラック・サバスにもドゥームな感じはあるし。

まあ感覚的なものだと思うので、ダート感ってのは泥沼にダーーーーっと入る感じで、ドゥーム感てのはドロドロしてドゥームすいませんみたいな…

Black Gives Way to Blue (Dig)Black Gives Way to Blue (Dig)

(2009/08/27)

Alice in Chains

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