中川翔子 / しょこたん☆べすと――(°∀°)――!! （2012）
ベスト盤が出たとか出ないとかで、いやフツーに出たんだけど、なので今回、初めてしょこたんの音源をちゃんと聴いてみたぜ。
しょこたんつーのは、趣味趣向とか、それに伴う発言とか、画が上手くて、それが楳図かずおチックな画だったりとか、存在としてかなりトリッキーな人物だと思うわけだ。しかし、このベスト盤で聴くかぎりでは歌っている曲は極々オーソドックスなJ-POPだったよ。アイドル・ポップスというよりはJ-POP。中でも多く見受けられる８ビートの曲は、フツーにロック調J-POPって感じで。ポップス調の曲だと、筒美京平 / 松本隆、そして細野晴臣 / 松本隆という組み合わせによるナンバーもあるのね。
あと、しょこたんの特色としては、カヴァーですね。アニソンとJ-POPのカヴァー。これも、オーソドックスというか、原曲に忠実なカヴァーだったよ。
『しょこたん☆べすと――(°∀°)――!! 』と、アルバム・タイトルに顔文字が使用されている以外は、あっと驚くギミック的なものはなかった。ベストしか聴いていないんだから、それで判断するのはアレだけど、三回転半ひねりを加えてもっと暴れまくって欲しいという感じもあるかなあ。まあ歌にトリッキーでギミック満載なものを期待してしまうのも正しいかどうか分らんし、この姿勢、歌のスタイルに、生真面目で好感が持てるということもある。彼女のライヴに集うファンは、トリッキーなキャラとストレートでひたむきな歌とのギャップ、そこらへんに心打たれるのだろうか。
 | しょこたん べすと――(°∀°)――!!(DVD付)
(2012/05/02) |
