小明 / 君が笑う、それが僕のしあわせ (2012)
数々のアニメソングを作曲、AKB48やSMAPをはじめとしてJ-POPアーティストに楽曲提供している樫原伸彦氏によるシングル。表題曲は小明本人が作詞という入魂の一枚となった(カップリング曲『星が見えない会えない夜は』は、樫原氏が作詞も担当)。
疾走感のあるアップ・テンポなトラックに乗って歌われるのは、「自分はおとぎ話のお姫様にはなれないけど、白雪姫の小人になって君が笑ってくれればそれが自分にとってのしあわせ」という、普段ネガティヴ・ギャグとしてばら撒いているテーマをぎゅっと圧縮し、シリアスに語ったものとなっている。
言葉選びのセンスとして、曲中キモとなっているのは「(小さくたって)ちゃんと働くよ」というくだりと、曲のクライマックス、バックがブレイクし、「声を殺すよ」の「殺すよ」が囁きとなっているところか。「殺す」のは、声を殺すことを言っているのだが、「殺す」だけが切り取られて囁かれるので、突然山崎ハコ的になってギクっとする。おそらくこれはネライだろう。いや、知らないけど。全然違ったりして。
文才に関しては定評があり、今回は作詞家としてのポテンシャルも見せてくれたので、一曲とはいわず、アルバムとして世界観を見てみたい気がする。気がするが、アルバム・サイズで彼女のセンスが爆発すると、かなりお腹いっぱいなものが出来そうで怖い気もする。
「君が笑う、それが僕のしあわせ」(初回豪華限定盤)(DVD付)
(2012/04/01) |
「君が笑う、それが僕のしあわせ」
(2012/04/01) |