ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

花の女子大数え唄

BLANKEY JET CITY / 左ききのBaby (1997)

剥き身の生々しさで野生的なアルバム『Love Flash Fever』と、ドラム・ループを導入して物議をかもした『ロメオの心臓』との間にリリースされたこのシングルのタイトル曲『左ききのBaby』は、弾けたロックンロール・ナンバーとなっており、ハードではあるがブランキー特有のヒリヒリとした切迫感とゆうよりは、どこまでも痛快といった感じになっていた。

ガラガラと乾いた悪路を横転ギリギリの速度で疾走するようなグルーヴの上に、享楽的な振る舞いの描写と、その裏にある悲しい本質が交差する歌詞が乗っている。

さらに空間を切り刻むような疾走感のある、カップリングの『ロメオ』は、そのままアルバム『ロメオの心臓』に収録されることとなる。

以上2曲はブランキーによるセルフ・プロデュースだが、3曲目のアコースティック・ギターが効果的に鳴っているロック・ナンバー『Don't Kiss My Tail』のみ、『Skunk』を最後に袂を分った土屋昌巳が再びプロデュースを担当している。

ブランキーのロック・ナンバーの中ではわりとリラックスした部類に入る曲調で、シングルのカップリングだしオリジナル・フル・アルバムにも収録されていないこの曲だが、「わたしのシッポにキスしないで コバルトブルーの心の奴以外」といった歌詞は、土屋プロデュース最後のアルバム『Skunk』のタイトル曲にある歌詞、「アラスカ帰りのチェインソー」に匹敵する革新的な言葉だと聴いた当時に思ったりした。

左ききのBaby左ききのBaby

(1997/09/03)

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