ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

マギーズ・ファーム野茂

『3055』が閉鎖しちゃったので、書いた記事をサルベージするよ。

 

入稿 2013/07/06

 

Mott The Hoople / Mott (1973)

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1. All The Way From Memphis
2. Whizz Kid
3. Hymn For The Dudes
4. Honaloochie Boogie
5. Violence
6. Drivin' Sister
7. Ballad Of Mott The Hoople
8. I'm A Cadillac/El Camino Dolo Roso; I'm A Cadillac\ El Camino Dolo Roso
9. I Wish I Was Your Mother

 

デヴィッド・ボウイがプロデュースした『All The Young Dudes』のヒットで、バンド解散の危機を脱したモット・ザ・フープル。それに続くアルバムがこの『Mott』だ。ボウイが手を差し伸べた前作で、彼らはグラム・ロックという表現を手に入れた。それにも増してグラム・ロック・バンドとしてのモット・ザ・フープルが上手く詰め込まれているのは、実はこちらのアルバムかもしれない。

グラム・ロックとはヴィジュアル展開を含めたロックのスタイルであり、音楽性の定義は曖昧である。それでもボウイやT-REX、スレイドあたりを聴いていると、「ロックンロールやブギーをベースに、キャッチーなメロディを歌う」といった特徴が浮かんでくる。本作の楽曲群には、それを強く感じる。グラム・ロックの代表格とされる前作は、ボウイが提供した表題曲のメロディが突出しており、他はわりと地味というか渋めな曲が並んでいるように思う。本作では全体の印象としてキャッチー度が上がり、パワフルでキラキラとした、メロディーの立ったロックンロールがこれでもかと鳴っている。

このアルバムは、バンドのセルフ・プロデュースで製作された。ボウイと関わった前作での経験が生きているのか、バンドの力を見事にパッケージした作品となった。(Jeff Goldsmih)

 

 

Mott

Mott