ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

赤味噌Blood

U2 / Songs of Innocence (2014)

 

アップルの新製品発表会に合わせて突如、無料にてフル・アルバムのダウンロードが可能という形でU2の新作がリリースされた。通勤途中、iPhoneで見るネット情報でそれを知った俺は、すぐさまダウンロードを開始。帰りの電車で聴きながら帰ろうと思ったら…走行中の電車で電波の弱い場所に差し掛かったところで開始したからか、冒頭3曲が何度やってもダウンロードエラー。結局帰宅後にやり直してすべて入手した。

そんな俺事情はいいとして、新作を無料で提供するということはどういう事か。こういったリリースは今に始まったことではなく、俺は以前ナイン・インチ・ネイルズの『The Slip』を無料ダウンロードで入手している。今回はポップス、ロックの世界でかなりの上位にいるビッグ・ネームが、世界的に注目されている企業のイベントにからめて音源を無料で公開するという仕掛け方。おそらく聴かれる規模としては半端ない。無料なのでアルバム自体からの実入りは無い。アップルとの間でどんなかはよく分からないので置いといて、音源としてはタダ。無料で配ってそこまでじゃどうにもならないので、どこかで回収する勝算があるのだろうか。どこかって、まあライヴぐらいしか思いつかないけど。音や文字、画像といった情報は限りなくタダに近くなる世界と、U2はどう向き合うのか。

そろそろアルバムの内容について話そう。アルバム製作のデータを見たら、今回はプロデューサーにブライアン・イーノもダニエル・ワノワも、スティーヴ・リリーホワイトの名もなかった。メインはデンジャー・マウスだって。ベック、ノラ・ジョーンズらを手掛けた彼とU2が作った今回のサウンド…ギターにディレイを効かせた空間演出の、U2節といえる楽曲に関しては、いつのU2だか分からないほどのU2ぶり。一方で、2000年代の曲、『Vertigo』などで聴くことが出来るような、歪んでエッジの立ったギター…エッジって、U2のギタリストはエッジだけどそうじゃなくて、立っているのはギターのエッジで、ギターのエッジつったらU2のエッジだけど、そっちじゃなくて、俺の言ってるのはエッジが立っているってことなんだよ!エッジが立ってギター弾いてるってことか?違うんだよ。俺はギターのエッジの話をしているんだ!

あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

おしまい。