ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

ブレイキング・アップ・アゲイン

上野公園で群集にもまれ、上野から地下鉄で浅草に向かう。

 

隅田公園では、桜と東京スカイツリーという新たな組み合わせを皆が楽しんでいる。

 

上野からそう離れていないが、隅田川沿いの桜は少し咲き方が遅い。

 

東京スカイツリーと桜は、同じフレームにおさめようとするとこれがなかなか上手くいかない。一緒に入ることは入るが、近景である桜の美しさと、遠方にあって巨大なスカイツリーの迫力を同時にとらえられなかった。

 

 

隅田川には、花見の船が多数出ている。船上から手を振るみんなに、私も満面の笑みを浮かべながら大きく手を振り、「バーカ!死んでしまえ!」と口パクで叫んで答える。カメラの望遠で撮影しようとモニターを覗くと、川を挟んだ向島側にも大勢の人が歩いているのが分った。

 

早朝に家を出て、今晩は現地で食事を済ませてから帰ってもいいかなと思っていたが、午後からの曇天、風も強く、かなり寒くなってきた。ちょっと夜桜をといった感じでもないので帰宅することにする。陽射しがあれば春の陽気だが、そうなんだ、春の天気は気まぐれだ。美しく咲いた桜は、いつも春の気まぐれな突風で散り、気まぐれな雨で地面にペッタリと貼り付いてしまう。儚い存在だ。でも、儚いからいいのか。一ヶ月も二ヶ月もピンク色が続いたら情緒に欠けるもの。

そんなことを思いながら、私は帰りの電車に乗ったのであった。春の一日が終わった。