ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

彼と一緒にお店がしたい!

ピンク・フロイド / 狂気(コレクターズ・ボックス)(2011)

Pink Floyd / The Dark Side of the Moon

 

届いた!

ウワっ!!思ったよりデカい!!

 

大きなハコをあけると、パーマンバッヂ、ドラゴンボール3つ、「東京タワー」って書いてあるペナントとか、いろいろ入っている。

さっそく聴いてみたよ。

まず、Disc1。本編アルバムの最新リマスタリング!…なんだけど、ウチの音楽再生環境だと以前との違いはわかんない!すまん!

Disc2は1974年のライヴ。今まで『狂気』全体の演奏を収録していたライヴ盤は『Pulse』 のみ。ギルモア主導のフロイドも好きだし、音そのものの再現性は素晴らしいので長らく愛聴盤だったが、ロジャー不在という決定的な現実があった。『ザ・ウォール』のライヴが出たときに「この企画を『狂気』でもやれば絶対にウケるのに」と思っていたけど、今回このような形で実現した。これは嬉しい。

Disc3は5.1ch皿うどんの音声を収録したDVDオーディオなんだけど、ウチにはその環境がないのでわかんないよーん!

Disc4は映像DVD。『ユージン、斧に気をつけろ』の演奏とか、『狂気』のドキュメントとか。あと、“コンサート・スクリーン・フィルム”って何かと思ったら、ライヴ中にスクリーンで映し出される映像、あれだった。まあ映像は詰め合わせだけど、持っててもいいんじゃないだろか。

Disc5はBluray。え?Blurayプレーヤー?もちろん持ってないよ!何なんだよもう!パソコンのドライヴもDVDだよ!アホか!

Disc6のCDにはアラン・パーソンズがエンジニアリングをしたMix違いとか、未発音源を収録。聴くとMix違いがしょぼい!

おっと、しょぼいとか言われて今怒りそうになったロック・マニアのチミチミ!早合点しちゃいけないよ。いい意味でしょぼいんだよぅ。興味深い未完成ぶりなんだよぅ。

楽曲、コンセプトから音響処理のひとつひとつに至るまで完璧なモンスター・アルバムの、完成に向かうまでの試行錯誤が見える(聴こえる)ようで面白いのだ。塗装工事が施されていなかったり、まだ足場が組まれたままの建築中ビルを見るような感じといえばいいか。

『狂気』は、1993年の20周年記念盤でも、2003年の30周年でも、装丁が豪華だったりリマスタリングされたり、5.1ch皿うどん化されたりとトピックがあったが、ビートルズのアンソロジーをはじめとしてビッグ・ネームが未発表テイクなどを蔵出ししてもずっとそれをしてこなかった。ようやくの放出だよぉぉぉ!

曲ごとにかなり大きな違いがあるんだけど、そうでない部分も、各楽器のバランスとかエコーの深さ、ディレイのリピート回数がちょっと違うだけで音の印象がずいぶんと変る。それだけこの作品が、綿密なプロダクションを経て完成稿までたどり着いたのだということが分る。

欲を言えばキリがないけど、CDの内容に関しては素晴らしかった。プレーンな『狂気』がいっそう立体的に楽しめる発掘音源だった。

で、今回は溜まっていたポイントと予約割引を併用した関係で国内盤を購入したんだけど、このBOXって輸入盤に国内仕様のライナーを付けただけの“輸入国内仕様”なんだよね。現在、Amazonだと輸入盤が10,000円前後で推移しているので、国内盤を定価で購入した場合、エンド・ユーザーからするとライナーひとつに6,000円ぐらい払うことになる。その価格差ってムチャだよなあ。オイラもまあ、日本のEMIがライナーの分で6,000円履かせて、暴利を貪っているとは思わないんだけどね。価格設定には再販制度とかの問題が絡んでいると思うし。だとするとメーカーだけが解決できる問題じゃないけど、CDが売れない売れないと言っている割りには、そこらへんに向き合っているフシが見当たらないんだよなあ。システムの問題にはアンタッチャブルなんだろか。

こないだ買ったジミヘンも輸入と国内で1,500円近く違うよ。今まで、洋楽で思い入れのあるアーティストの作品は国内盤で買っていたけど、itunesを活用してPCで音楽を再生するようになってからは、収納から盤を出して聴かないので、日本語ライナーのためだけに大きな差額を払う意味は急激に薄れてきちゃったな。曲の情報はネット上にあるし。ダウンロード購入はApple対オープン技術といった、ファイル互換性の問題があるので、しばらくはまだ盤で買うことが多いと思うけど、よほど美味しいことがない限り、今後はフロイドでもジミヘンでも、ストーンズでもビートルズでも輸入盤を買うと思う。

おっと少し話が逸れた。

高音質を再現できるスピーカーや最新の映像機器を持っている人はもっとこのBOXセットを楽しめると思います。そんでもってオリジナルの『狂気』を聴き込めば聴き込むほど、発見のある音源集だと思います。

『狂気』に関しては『3055』の方にもふたつ書いておるのじゃ。

The Dark Side of the Moon [Box set] | 3055 http://www.3055.jp/disc-reviews/the-dark-side-of-the-moon-box-set%ef%bc%bd.html via @3055JP

The Dark Side Of The Moon | 3055 http://www.3055.jp/disc-reviews/the-dark-side-of-the-moon-2.html via @3055JP

Dark Side of the MoonDark Side of the Moon

(2011/09/26)

Pink Floyd

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