ライアン・フランチェスコーニ / パラブルズ~たとえばなし
Ryan Francesconi / Parables
先日、“一人中央線キャノンボール”の最中に訪れた西荻窪のCDショップ“雨と休日””で購入したCDです。
ハープ奏者でシンガー・ソングライター、ジョアンナ・ニューサムのバンドで様々な弦楽器、奏者及びコンポーザーとして手腕を振るっていたり、“RF”名義でエレクトロニック音楽を作っていたりとゆう多才な人らしいですが、この作品はアコースティック・ギターの独奏のみ。オーヴァーダブもなく正真正銘のソロ作品です。
・・・と、まるで知っているように書いていますが店主さんに薦められるまでまったく知らないアーティストでした。
ブルガリアのトラッド・フォークをベースに様々なルーツ・ミュージックを吸収した演奏は繊細かつ力強くて、歌や他の楽器との絡み、音色の加工など一切なくてもまったく飽きることがありません。雨の日に森の中を独り歩いているようでどんどん引き込まれていきますね。
また、この作品は装丁が素晴らしいです。
紙製のパッケージを展開すると、CDとフォト・カードが入っています。カードの裏面には何やら詩のような文章が書かれています。インスト・アルバムなので歌詞ではありません。
最近やたらとブログに書いていることですが、今まで当たり前のように音楽はレコードやCDなど、テキストや写真は紙の出版物とゆう“乗り物”に乗って流通していましたが、それが急速に形のないデータでの流通に移行しつつあります。
音を聴いたり情報を得るためだけならそれで問題がない・・・とゆうかもう時代の必然と感じます。
CDの意味が薄れているのなら、このような装丁で黄金期の売り上げまで巻き返そう・・・とは思いませんが、このような工夫も小さな灯火、あるべき姿のひとつですね。
贈り物にするなら、プラケースに入っているよりこちらの方が質感があって好感が持てます。
こちらのお店では通常のジャンル分けではなく独自のカテゴリー分けをしています。
day
night
rain
book
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この『パラブルズ~たとえばなし』は“rain”のカテゴリーに入っていました。
Parables
(2010/04/01) ライアン・フランチェスコーニ |