ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

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POLTA / SAD COMMUNICATION (2015)

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何なんだこれは!

いろいろブッたまげる要素満載のニュー・カマーと思ったら、結成は2008年って、そんでこれが1stアルバムってところから予想外なんだけど、そんな男女2人組バンド。

一曲目の『遠くへ行きたい』ってのがYouTubeで話題になって知名度を上げたらしいんだけど、これがまたブッたまげる。軽やかなポップ・サウンドに乗って、"下北沢”"高円寺”とか都内、東京から離れて"箱根”"熱海”と、行きたい地名が並んでくるのね。まあよくあるインディーのポップ・バンドかなーと思ってるところに、突然サビに繋がるところの「逃避行ぉ~」って、情念こもった感じになって。そんでどう展開するのかと思ったらサビはまた別の雰囲気で歌いあげて。「逃避行ぉ~」の感じはそれきりもう出てこないんだよ。それに該当するメロディ、フレーズは二度と出てこない。繰り返さない。いやそれだけじゃなくて、軽やかでおしゃれな感じのAメロもはじめの一回だけでそれ以降出てこない。なんだこれ?さらに、オフィシャルHPのアルバム全曲解説を見ると、驚いたことにヴォーカルの尾苗さんて人はベースのふくだ君って人が作ったこの曲をこのバンドでやるのに反対だったって…結局、やったからブレイクのきっかけになったっていう。

ブッたまげるのはそれにとどまらず、続く『みそじれーしょん』ってきゃりーぱみゅぱみゅが歌う『ふりそでーしょん』へのアンサー・ソングらしくて…タイトルから想像できるような三十路の悲哀が独特の切り口で歌われてて、これがバンドの特色、尾苗さんのアイデンティティだな、と思ったら、これ曲も詞もふくだ君のだって!なんなんだよもう!

で、これら以外の曲も痛々しく、かつポップな磁場を持つのが並んでて。それが、ただひねったアウトプットを持ってる新感覚のバンドってだけじゃなくて演奏技術がムチャクチャ高い。淡々と刻んでる風のギター・カッティングを追ってくと実はかなり凄いなーと思ったら、尾苗さんて人はK.O.G.A Recordsの社長がやってるバンドのギタリストなのか!

こうやっていろいろ書いてると知った風だけど、これ知ったのは一昨日だから。俺は何も知らないに等しいんだけどね。

 

 

 

SAD COMMUNICATION

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