ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

愛・愛・傘

ラフ・カット / ウォンツ・ユー !(1986)

Rough Cutt / Wants You!

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俺の外タレライヴ初体験は、以前書いたとおり渋谷公会堂のラフ・カットなわけである。

ラフ・カットは、2枚のオリジナル・フル・アルバムを出している。LA界隈のバンド中、独自性ということにおいてはこの2ndアルバム『ウォンツ・ユー!』より、セルフ・タイトルのデビュー・アルバムの方が上だと思う。ウェットなメロディ、カヴァー曲のセンス、ロニー・ジェイムス・ディオ夫妻がソング・ライティングに関わっていたりと、他にない特色を打ち出している。

対して、こちらのアルバムは、セールスのテコ入れか、真逆ともいえるアプローチ。ドライなメロディとアッパー曲調。アメリカ西海岸の空気でデフォルメしたような作風は、当初のアイデンティティをいくつか放棄したような気がしなくもくもなくない。ただ、各曲のクォリティはこちらの方が上。アレンジも収まりが良く、耳にすんなり入ってくる。なんというか、どれも子気味良くキマっている感じ。どうも前作では、バンドが持っている独自性を、パッケージしきれていなかったような気もする。

それよかなによか、俺はこちらの方に断然思い入れがあって、何故かというと1stアルバムは当時ほとんど聴いていなかった。それは何故かというと、同級生の誰かにもらった1stのLPレコードが途中で音飛びするキズ盤で、ちゃんと聴けなかったのである。

なのである!

 

Rough Cutt / Rough Cutt Wants You

Rough Cutt / Rough Cutt Wants You