俺がその昔、CD屋でバイトしてたとき…っつうか、その後十何年間、どっぷりCD屋人生を歩むことになるんだけど、最初にバイトしてた店では、“メタル・フロア”に居たわけね。ヘヴィ・メタル専門の売り場。そこに転勤してきた社員がさあ、ワンレンっぽい半長髪で、いつもベルボトムとブーツ履いて、シャツは蛇柄、その上にベストを着ているっていう、イカしたロックンロールっぽい感じの人だったわけ。
メタルっていうよりは、ストーンズとか、エアロスミスとか、そこいらへんが好きっぽい人だったと思う。で、そんなロック社員がメタル・フロアで扱っているアイテムの中で推してたのをいくつか思い出して、今聴いてみたくなった。それをブックオフの500円以下コーナーで買ったり、ネットレンタルで借りたりして揃えたってわけ。フツーに買わないってところがアレだね!
プライド&グローリー / プライド&グローリー (1994)
オジー・オズボーンから離脱して新たなキャリアをスタートさせたザック・ワイルド。プライド&グローリー名義だとアルバムはこの1枚っていうのが残念。その後のザック・ワイルドは、身体が大きくなるに連れてサウンドもサーロインステーキ過多な感じが無きにしも非ずなんだけど、このアルバムは聴きやすい。ハード・ロックとサザン・ロックやカントリーの融合も、イヤミなく自然な形で成功してると思うなあ。
オジーのバンドで与えられた役割から開放されて、思いっきり趣味性を打ち出しているにも関わらず、メタルとしてもポップ・ミュージックとしてもバランスが取れていていいんだよねえ。
そういえば、ザックのルックスって、もはやビール大好きかつ猛牛って感じなんだけど、オジーと組んですぐの頃は、ランディ・ローズも真っ青なブロンドの美青年だったような…
イジー・ストラドリン&ザ・ジュ・ジュ・ハウンズ / イジー・ストラドリン&ザ・ジュ・ジュ・ハウンズ (1992)
Izzy Stradlin & the Ju Ju Hounds / Izzy Stradlin & the Ju Ju Hounds
ガンズ・アンド・ローゼズから抜けたイジーがどんな音を出すかといったら、これだろうという期待を裏切らない、見事なレイド・バック・サウンド。ジョージア・サテライツのリック・リチャーズがギターで、まんまサテライツっぽい曲もある。一時期よりは落ち着いたけど、未だに格安中古市場でのタマ数はある…って、そーいう話じゃないか。
リッチー・コッツェン / マザー・ヘッズ・ファミリー・リユニオン (1994)
Mother Heads Family Reunion / Mother Heads Family Reunion
リッチー・コッツエンつったら、ファンキーでソウルフルな面と、テクニカルなギタリストという両面を持ち合わせているんだけど、このアルバムはファンキー、そして土臭い方に振れている。そんでもって、ジャケット写真ではベルボトムを履いている。
その後、俺の知らないうち、2009年に続編的(?)なアルバム『リターン・オブ・ザ・マザー・ヘッズ・ファミリー・リユニオン』が出ていたのね。それも聴いてみたのでまた今度。
こうして並べてみると、3枚ともバンドのギタリストで、それでいて自分がメインで歌えるって人の作品だな。とくにリッチー・コッツェンはムチャクチャ歌が上手い。「味があります」どころじゃなくヴォーカリストとして上手い。そして3枚のうち2枚は1994年の作品か。いいなあ1994年。
何ヶ月だったか何年かだったか一緒に働いて、後にそ人は会社を辞めちゃって、さらにその後、CD屋も倒産しちゃってもうこの世に存在していない。 今頃、どこで何してんのかなあ。
で、その社員と俺がどんな関係だったかというと、とくに好きでも嫌いでもなく、仲が良いわけでもなく、怖い人ではなかったんだけど寡黙といえば寡黙で、俺も俺でかなりコミュニケーション不全な人間なので、お互い必要以上にはあまり話さなかった…って、あれ?あれれ?この話、面白い?っつうか、興味ない?
あ、そ。
知ったことかい。
Pride & Glory (With Bonus CD)
(1999/07/20) Black Label Society |
イジー・ストラドリン&ザ・ジュ・ジュ・ハウンズ(紙ジャケット仕様)
(2009/11/11) イジー・ストラドリン&ザ・ジュ・ジュ・ハウンズ |
マザー・ヘッズ・ファミリー・リユニオン
(1994/11/23) |