シャケがレッド・ウォーリアーズの曲、つまり自分で作曲したナンバーを、ダイアモンド☆ユカイではなく自ら歌うっていうアルバムが出た!
先行してYouTubeで『Guerrilla』のMVが公開されてて、意外なアレンジに驚いてたんだよね。自分がリーダーだったレベッカを脱退してレッズを結成した当時の、シリアスな決意表明、それを表すように静かでテンポを抑えたバラードだったのが、軽やかに飛ぶようなロックになってた。脱退劇から35年くらい経って、コロナの影響で延期にはなってるけど、還暦記念ライヴにはレベッカのメンバーも出演予定ということで、リアルでで切羽詰まった感のあるオリジナルヴァージョンに対し、今回は当時の諸々が時を経て浄化されたようなアレンジなのかな?
再結成後の3曲を含め全12曲。Big Mountain Blueの演奏(原始神母で一緒の冨田麗香さんもコーラスで参加)は、レッズヴァージョンの面影を残すものもあれば、まったく違うのもあって…
『Casino Drive』のレイドバック感は、ストーンズの『Honky Tonk Women』が後にアレンジされ『Country Honk』になったような感じかな。ARIAさんのヴァイオリンも入ってるし。
『Wild Cherry』なんか、再結成アルバムに入ってる『熱病』みたいにヴードゥーチックな始まりからブギーになったり、だいぶ解体されてた。歌メロの譜割りは同じっぽいんだけど、コード進行がまったく違うの!コード進行違うんじゃ別の曲?いや、でも『Wild Cherry』なんだけど。
『バラとワイン』は、前にBig Mountain Blueのライヴで聴いた、ジャグバンド風のアレンジだった。
シンガーのユカイじゃなくて作曲者自身が歌うので、世に出るその前の”元々”に戻ったともいえるし、シャケが歌うといっても1990年とかにやったんじゃまた違っただろうし、この味ってのは還暦過ぎた2020年ならではなんだろうなあ。んで、あの80年代のギラつきは、ユカイの歌唱があってこそなんだなと実感。
余談だが、昔ラジオでシャケが『Morning After』のデモヴァージョンを流したことがあって、それってシャケが歌ってるやつだったと思うんだけど。デタラメ英語で歌ってて。完成品には入ってないハモりコーラスがついてるの。本人曰く「デモ段階でコーラス入ってたけど、日本語詞乗せたら似合わなくなってやめた」って。誰か覚えてない?ちなみに今回のヴァージョンはコーラス入って、ハモってます。日本語で。