ジェフ・ゴールドスミス日記

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『3055』が閉鎖しちゃったので、書いた記事をサルベージするよ。

入稿 2012/03/06

 

Dokken / Under Lock And Key (1985)

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1. Unchain The Night
2. The Hunter
3. In My Dreams
4. Slippin' Away
5. Lightin' Strikes Again
6. It's Not Love
7. Jaded Heart
8. Don't Lie To Me
9. Will The Sun Rise
10. Til The Livin' End

 

LAメタルの代表格バンドのひとつ、ドッケン。ドン・ドッケンの、ヘヴィ・メタル・シンガーとしては甘めの声質と、ジョージ・リンチが弾く攻撃的なギター、ふたつの異なったキャラクターがバンドの世界観を作っていた。

さらにメロディーのポップさ、そこに被さるコーラス・ワークの華麗さなどを加味すると、とくに初期の作品では、ジョージ・リンチのギターがトゥ・マッチ・ヘヴィな局面も見受けられる。しかし、そのコントラストこそがこのバンドが放つスリルであり大きなセールス・ポイントであった。

面白いことに(面白がってはいけないが)、対照的な音そのままに、ドン・ドッケンとジョージ・リンチの間には確執が発生する。出世作である前作『Tooth And Nail』、バンドのポテンシャルが最大限に発揮された最高傑作、この『Under Lock And Key』を作ってしまった後では、その到達点を確認するように次作『Back For The Attack』を作り、バンドは一度解散する…と、いうのが、成功の光と影というか、皆、何かの痛みと引き換えに作品を作っているというポップ・ミュージックの掟を見るようだ。(Jeff Goldsmith)

 

 

 

Under Lock & Key

Under Lock & Key