ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

青春小僧が泣いている

Orville by Gibson / FV-58

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これは、たしか1990年か91年に入手したと思う。御茶ノ水のクロサワ楽器かな。元々は、フライングVタイプでも、フェルナンデスのRFVを買うつもりで行ったんだ。ギブソンは無理なので、74年のコピー・モデルを買いたかった。それが店頭になくて、ルックス的にかなり違うオービルの58年タイプになったんだ。

1996年に、ギブソンレスポール・スタジオを買うまでメインで使った。その後もレスポールじゃなくこっちをライヴで使うときもあった。

V字の内側にあるエンドピンは位置を付け根にずらした。レッド・ウォーリアーズのシャケが、アルバム『Swingin' Daze』のツアーからビル・ローレンス製のフライングVを使ってて、そのエンドピン位置を真似たんだ。こうすると、V特有のヘッド落ちがかなり解消される。でも今ならギターにネジ穴開け直すなんて絶対やらないな。

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もう傷だらけであちこちに打痕があるし、ここなんか下地が見えるまでえぐれている。

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セットネック付け根塗膜にヒビがあって怖い。

あと、残念なのは17フレットあたりに、デッドポイントがある。1弦チョーキングで音が伸びにくい。二度、フレットすり合わせを店に頼んで良くなったけど完全には治らなかった。フレットじゃなくてネックがねじれてんのかな?

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さらに、"By Gibson”の売りである、USA製ビックアップがカバーなしになっちゃった。何故かというと倒したんだかなんだかでどちらかのカバーが凹んじゃって、かっこ悪いから両方カバーなしにしちゃった。そこで困ったのが、これってカバーを外すとポールピースが不自然に飛び出す感じになっちゃって。それが、フレットすり合わせで店に出して帰ってきたら、店の人が不憫に思ったのか、ポールピースが下がって戻って来た。それで万事解決ではなくて、無理にネジ回して押し込んでるからプラにヒビが入ってるし、途中でこれ以上回しても動かないのもあって、各弦に対しベスト位置になってるか分からない。

そんな問題だらけ傷だらけのギターだけど、まあ憎めないやつ。ボディが軽いのと、58年タイプだから弦が裏通しなので、弾いてて振動の伝わりが分かる。生鳴りが大きい。で、何気に当時の定価が108,000円だって。10万オーバー。店頭だといくらだっけ?8万ぐらい?じゃあレスポール・スタジオとあんまし変わらないじゃん。

購入当時はまったく気にしてなかったけど、ネットで見るとフジゲン製っ情報が。あとボディ材がマホガニーじゃなくてホントの58年製と同じくコリーナって話もあったりする。ネットで当時のカタログを見るとマホガニーだからそうなんだろうな。

世間にはもういろいろとバカバカしい変形ギターがあるけど、フライングVってその基本形のバカバカしさで好きなんだよね。座って弾くと弾きづらいっていう。じゃあ立って弾けば弾きやすいかっていうと、ヘッド落ちするからそうでもないっのがバカバカしくて最高。弾く人のシルエットを選ぶし。