レッド・ツェッペリン / レッド・ツェッペリンIV<2014リマスター/デラックス・エディション> (2014)
Led Zeppelin / Led Zeppelin IV [DELUXE EDITION 2CD]
さて、つうことでツェッペリンのリマスター・アルバム記事が『Ⅳ』まで来たぜ!
例えば、もしこれからツェッペリンを聴くって人に、どれか1枚と尋ねられたら俺はこのアルバムを薦めると思うのね。ツェッペリンのアルバムにはどれもそれぞれ魅力があって、どれが一番って難しいけど、いろんな魅力の真ん中にあるのがこれかなって思うのね。初期2枚とかはバンドのベーシックな部分、魅力の一面二面とかを主に提示してて、『聖なる館』以降だと、多彩なジャンルの音を吸収して、良さの波が四方に拡散してくみたいに感じるのね。その中心にあるのが『Ⅳ』に思うんだなあ。
ただ、俺の中で『Ⅳ』て、『Ⅰ』『Ⅱ』や『フィジカル・グラフィティ』に比べてたぶん今までの再生回数が少ない。名盤過ぎ!みたいな、そんな良すぎるものに向き合う気恥ずかしさみたいな。『天国への階段』は、クリームの『ホワイト・ルーム』とかディープ・パープルの『スモーク・オン・ザ・ウォーター』と並んで、直視するのが難しかったんだよね。そこら辺、大人つうかオッサンになったらもう解消してるんだけど。
今回のリマスター、そもそも最初のCD化から94年版への音質向上でもいいと思ってたから、それ以上って聴き分けられるのかと思ってたら、良くなってた!94年て20年前だもんな。特に分かったのは、『天国への階段』でアコギ。静かなパートの方が違いが分かるな。アコギのアルペジオは前の方が平面というか、今回の方が立体的に聞こえる。前のが悪いとは思ってなかったけど、今回の方がギターの弦と聴いてる自分と、その間にある空気の関係がリアルっぽくない?
Disc2のコンパニオン・オーディオは、『Ⅲ』とかの方がパッと聴きでオリジナル・アルバムと別ミックスの違いが分かったな。『Ⅳ』は聴き流しだといまいち違いが分からなかった。でもちゃんと聴き比べたらいろいろあるわ。『天国への階段』は出だしからアコギとリコーダーが左右逆から聞こえてきて…(またか!)まあ今回はオリジナルが逆になったわけじゃないけど。ミックス違いだから。ジミー・ペイジは左右逆が好きなのか?『レヴィー・ブレイク』もギターとハーモニカが逆から聞こえてきたぞ。あと『フォア・スティックス』のエンディング、フェードアウト前ね。ロバート・プラントの「アーァィアーーーーー♩」がオリジナルだと真ん中固定なのが、別ミックスはパンニングで回してんのね。まあそんな、チャンネルL-Rのことはもうキリがないっつうかいちいち数えるのめんどくさい!あと低音高音の押しみたいな、音質も変わってるから良く聴くと面白いなあ。
面白いっつかまあ要するに、だいたいで聴けばいいか!イヤホンを間違えて鼻の孔に入れなければ問題ないよ!
Led Zeppelin IV
(2014/10/28) |