『恐竜・怪鳥の伝説』
うわーこれ、今(2013年6月現在)Youtubeの東映公式で観れんのか!
この映画の何が凄いって、プレシオサウルスとランフォリンクスの考証(そもそも、どちらも恐竜じゃないらしい)や造形をはじめとして、ストーリーのほぼすべてがツッコミどころともいえるZ級感とか、そーいうのはもういいよねべつに。語りつくされてるよね。そんなことよか、これを小学校低学年のときに観ちゃたトラウマ!嗚呼もう大変だよ。
当時の小学生にとって、恐竜といえば『恐竜探検隊ボーンフリー』だし、上野の博物館(だったよね?パンフまだ持ってるけど探すのメンドい)でやってた『大恐竜展』で、特撮映画といえば『ゴジラ』じゃん。それを期待して観に行ったんだよ。小学生の俺が。そしたらオープニングから自殺志願者の樹海俳諧シーンだし、恐竜(でいいや、もう)による人間の惨殺シーンとか馬の死骸とか、樹海付近のジメジメ感も不快さに拍車をかけてるしさあ。ランフォリンクスが飛来するときの、上空の曇天具合とかもなんか嫌だし、ホントもうトラウマだらけ。富士山噴火の予兆で泥沼がグツグツいってる光景でさえキモイ。 だいたい恐竜の恐さと関係ない、お婆さんの子守歌まで導入して、横溝正史かよ!(って、この例えも合ってるか分からないけど、なんとなくで)
『ゴジラ』とかの恐怖って群衆パニックだから、それには小学生のときでも拒否反応はなかったんだよね。『恐竜・怪鳥の伝説』はそっちじゃなくて『ジョーズ』的な怖さを狙ってるから、ランフォリンクス飛来パニックまでは、人知れないところで一人、二人と殺されてくんだよ。今だったらべつにいいけど、小学生だかんね。低学年だかんね。
軽い気持ちというか、ボーンフリーとかゴジラとかを観る感覚で親に頼んで連れてってもらって、最初の5分で来たことを後悔して、中盤まででかなりげんなりしてしまった。
同時上映が実写版『ドカベン』という、まさに夢の二本立てで、これどっちが先攻だったっけ?ドカベンだっけ?何事にも代えがたい貴重な体験だなあ。現場でジメっとしたショックシーンばっか観てるのはホンっっっっトに嫌だったけど。 観に行って良かったのか悪かったのか俺の文章も破綻してきたけわけだが、まあそんくらい破壊力があったことだけは事実。
恐竜・怪鳥の伝説 [DVD]
(2005/04/21) 渡瀬恒彦、諸口あきら 他 |