Thee Michelle Gun Elephant / SABRINA HEAVEN (2003)
ミッシェル・ガン・エレファント、チバユウスケの書く歌詞は、メジャーデビューして中期あたりまではシュールというか書いた本人以外は本当の意味を分かりかねるものが多かった。と、いう事実はすでにけっこう語りつくされている。言葉の意味を解体したような無茶なチョイスで、それが爆音に乗って聞こえてきて、リスナーの頭の中で発酵してくると、なんとなく意味が見えるような気がするってのがあったと思うんだよね。日本のロックを背負ったみたいな状況になった『ギア・ブルーズ』を堺に、歌詞が意味を持つようになって、具体的な言葉で文章的な詩が増えたと思う。『太陽をつかんでしまった』なんて物語と化しているし。
同じ時代にロックンロール・バンドとして双璧をなしたブランキー・ジェット・シティでベンジーの書く詩は、シュールではあるけど意味としては通っている物語があって、それが『SUNK』で「アラスカ帰りのチェインソー」って歌ったあたりから、意味を拒否するような新感覚の言葉を発明してく感じになるんだよね。
どちらの事実もけっこう言われてることだし、俺も前々から思ってたんだけど、「ミッシェルとブランキーは歌の変化、言葉の解体と構築が逆に進んでいったんじゃないかなー?」と最近思って。
どちらのバンドの歌詞も、この変化に当てはまらないやつもあるし、「じゃあどのくらいの割合でどう変化したのか?」ってあると思うけど、なんかめんどくさくなってきたのでそれは調べない!!
調べないよ。
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(2003/03/05) |