1月5日の朝、名古屋を発って快速みえにて伊勢市に到着した私は、いよいよ日本人の心のふるさと伊勢神宮の、まず外宮へと入る。一生に一度は参りたいといわれる伊勢神宮、それはいったいどのような場所なのか、私の心は高鳴った。
ここだけの話、普段は手水舎に寄ったり寄らなかったりの私であるが、さすがにここではしっかりと手を洗い、口をすすいだ。
まがたま池は、凍っていた。
いたるところパワースポットだらけの妖気ビンビン物語で、私の髪の毛は終止ピンと立ったままだった。パワースポットがいったい私にとって何なのかというと、つまり、以前日光の霧降高原に行ったとき、視界を遮る濃霧の中、家族連れで来ていた子供が、「わー!すごいマイナスイオン!マイナスイオンだ!」とはしゃぎ回っていた。おそらく霧とマイナスイオンを混同していたのだろう。ようするにそーいうこと。は?はぁ?
嗚呼、ついにホースの格納箱を、伊勢神宮でホースの格納箱を見つけた。外宮1500年の歴史、その重みが私の肩にずしりと圧し掛かってきた。ホースと共に在らんことを!日本の信仰における最重要拠点、伊勢神宮のホース格納箱。神々の息遣いが聴こえるこの森の中で、私はホース格納箱と対面した。
初春のキンと冷えた空気の中で、木々に囲まれながら歩き、お参りするのはなんともいえない、今までのどの社寺とも違う特別な感覚だった。自然と背筋が伸びる。否、実際は寒くて丸まっていたかもしれない。でも気持ちの上ではピンと伸びていたんだってマジで。
外宮のお参りを終えた私は、バスで内宮へと向かうのであった。切符売り場で往復の券を買う。そしてバスに乗る前、近くに郵便ポストがあるのを発見した私は、同級生の友人に書いた年賀状を投函した。伊勢神宮参拝記念年賀葉書だ。ありがたいだろう!だが、年賀葉書は消印を押すわけではないので、伊勢神宮前から出しても名古屋から出しても埼玉から出しても、どこから出しても分からないのだ。