柳美里 / ルージュ
化粧品会社に勤める女の子が、ひょんなことから自社のCMキャラクターに抜擢されちゃって、周りから必要とされている自分と、そうじゃない本人の気持ちとの間で葛藤があったり、おっさんと恋愛みたいな感じになったり、「こりゃーなんかサクサク読めていいや!わりと分かりやすいから俺でも読める!」とか思ってたら、俺がちょっと電車の窓から外の景色を眺めている隙に、ホモのカップルが出てきたりして。これが後半の重要なキャラだったりして。あれ?さっき一緒に旅行してたコピーライターのおっさんは?っつうかうわーーーーー!!この書き方はやっつけ記事だなどうも!こうやって句読点の“。”がずっと出てこないとやっつけ記事の可能性が高いぞ!
とととととりあえず、デート中の描写に出てくる記号がどれもこれもムカツクっつうか、でもあれかな?半分は天然だけど、半分は、広告業界が持つバブルの名残り的な空気を出すために、あえて書いてんのかな?
ホモのアートディレクターが運転するポルシェのカーステでかかってるのがオアシスの『ビィ・ヒア・ナウ』 で、「そこでオアシスなのはいいとして、そのアルバムはかけねーだろ!」とか言おうとしたけど、いつも「ロック・ファンはケツの穴が小ぃせーなー!」とか発言している手前、まあそこは大目に見よう。
で、今回一番の問題は…読んでる途中で、この小説が、ファンの中でどんな位置づけになってんのかと気になって、Amazonで“唯川恵 ルージュ”って 検索したらさあ!全然出てこないんだよ!!「あれ、この作品はなかったことになってんのかな?」と思ったんだけど、あるわけないんだよ!だってこれは唯川恵じゃなくて柳美里が書いた小説なんだから!!
まあひゃくごえんコーナーで文庫本を買うとそういう事態も発生するよね!
![]() | ルージュ (角川文庫)
(2003/11) 柳 美里 |