ストーン・テンプル・パイロッツ / コア (1992)
Stone Temple Pilots / Core
2ndアルバムの『パープル』については以前書いたストテンの、こちらはデビュー・アルバム。ミディアム・テンポのハード・ロック・サウンドにキャッチーなメロディーといった特徴は次作以降と通じているが、こちらはかなりヘヴィ・グルーヴが強調されていて、ギターの音が「ベチャー」っと、壁にセメントを塗りたくったように、空間を埋め尽くしている。『コア』も、『パープル』も、ギターはかなり歪んだ音なのだが、『パープル』の方が、細かい技は入る余地があるくらいに隙間をつくっているように思う。
面白いのは、スコット・ウェイランドの歌声が、サウンドに呼ばれているのか、重々しい歌声となっていて、『パープル』とは、別人のよう。って、それは逆か。『パープル』のサウンドに呼ばれて、押し引きを使った歌い方になったんだった。で、この人はその後、3作目の『ヴァチカン』ではまた違った歌い方になるんだよね。
そんな感じで、余裕のあるサウンド・プロダクションで、聴く方もそれに付き合える『パープル』の方が再生回数は多いけど、メロディのキャッチーさなどは『コア』の時点で完成されているし、お見事な作品であることは間違いない。
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(1994/09/14) Stone Temple Pilots |