昨日のエントリーとは時系列的に逆となるが、ウイラードのライヴに先立つこと数時間、私は渋谷のパルコ内にある書店、リブロにいたのであった。
ダイアモンド☆ユカイが本を出すということで、もう最近はネットで購入することがほとんどとなっていたが、なにやら23日は渋谷リブロでサイン会とな。だったら、「ちょうど渋谷に行くしリブロで本買ってサインもらうべぇな」と昼から渋谷に繰り出したのであった。
ダイアモンド☆ユカイ / タネナシ。
本を購入したら参加券もらって、握手してサインもらった。
発売を知ってから買う前までは、「好きなバンドのシンガーが出した、不妊治療の告白本って、そりゃ何をどうやって向き合えばいいんだ?」と思っていた。ロックについての著書じゃないし、不妊で深刻な問題だけど、自分にどう関わるかっつったら、人生の成り行き的に、どうも自分にタネがあってもなくても関係ない生涯になる展望となってきたしで、興味としては薄いな~と。ただ単に、レッズのメンバーが何か出したから買う以上の意味があんのか?と思ってたんだけど…
でも、読んでみたらけっこう面白かったね!
あ、面白いつっても、なんだ、不妊はシリアスな問題だよ。それをユカイ流のユーモアを交えながら興味深く読めるように書いてあるってことね。
不妊の前に、過去の女性遍歴とか女性観とか結婚、離婚のことは前に出した『成り下がり』と重なる。
母親との関係とか、父親との確執などはもっと昔にだした『NATURAL MAN』にも書いてあったな。
それと、タネナシ発覚から治療のことが書かれていて、精子を採取するときの様子とか驚愕の事実があったり、奥さんの妊娠中や子供が生まれてからの喜びやら苦労やら…まあ後は読んでちょーだい。
渋谷から帰りの電車内で一気に読んじゃった。
ところでだ、今回は同じ日に渋谷でユカイのサイン会とウイラードのライヴがあって行ったわけだが、レッド・ウォーリアーズとウイラードって日本で好きな2大バンドだったりする。
この2つのバンドって、メジャー・デビューが同じ年で、ロックンロールとパンクって、看板にしている音楽性の違いがあるにしても、バンド同士の人脈的な接点がほとんど見えてこないな。
重箱の隅をつつくように探せば、90年代以降、長い間ウイラードのギターを弾いていたKAGAWAは初期デッド・エンドのメンバーで、メジャー・デビュー時にデッド・エンドのドラマーとなった湊雅史は、再結成レッズのサポートを務めたことがあり、レッズのシャケがジギーの森重と組んだお遊びカヴァー・バンド、ニードルズ・オブ・レヴォリューションの初代ドラマーが元アンセムのMAD大内で、そのMADは一時ウイラードのサポートをやっていて、シャケのソロ・プロジェクトであるサイコデリシャスにベーシストとして参加していたことがある白浜久氏は元ARBのギタリストで、そのARBが再結成したときにギターを弾いた内藤幸也氏は今回からウイラードに参加…
…って、接点つうかニアミスばっか。しかも書いていて疲れた。
そんなレッズとウイラードが同じテレビ番組に出たのを一度だけ観たことがあった。1986年の大晦日、テレビ東京でスタジオ・ライヴを放送する番組でレッズが『Outsider』、ウイラードが『Run “Cindy” Run』を演奏したんだよね。もう記憶がおぼろげだけど、たぶん収録済みのライヴを流したんじゃなくて、その場でのライヴを生放送してたと思う。バンドのトークがあったかどうか忘れたし、両バンドの絡みなんてなかったと思うんだけど。
そんで、約四半世紀経った2011年に、渋谷でイベントごとをハシゴしてしまったのであった。
ユカイのサイン会は午後2時からで、ウイラードのライヴは夜。「あんまし長い時間、渋谷の雑踏に溺れているのは疲れるな~」とか思っていたのだが、結局リブロとツタヤで料理本を立ち読みしていたら、時間が過ぎて夕方になってしまった。
そして、“すき家”に入り夕食を済ませた後、私はO-WESTに向かったのであった。
タネナシ。
(2011/07/22) |