震災発生以来、半月以上ぶりに納豆を喰らったのである。その前だと、週に半分くらいは必ず喰らっていた。
地震が起こってから数日後、スーパーの店頭から納豆が消え、ここのところは次第に入荷もあるようになってきた。しかしまだ、売り場には「お一人様1個限り」と張り紙がしてあって、開店と同時に客がワっと群がる感じだった。我輩もそれにならってワっと群がれば買えないこともない状況だったが、それはせずに事態を静観していたのであった。
狂騒曲に巻き込まれるというか、加担するというか、それを避けていたのである。
「あ、あの人ワっと群がったから買えたのね」とか思われるのが嫌だった（まあ誰も気にしていないと思うが）というのと…値上がりしてるし、いつも買っていた“4個で99円”のパックがなかったのである。
納豆には納豆なりの豊富な栄養があるし、だいいち美味いが、だからといってしばらく食べなければ身体に変調をきたすというものでもないので、眼を血走らせてまでは買う必要もないのであった。その間、豆腐をよく食らっていた。
そして今回、店頭に並んでいる数も充実し、いつも買っていたパックも復活していたので 満を持して、納豆を喰らったのである。
バキーーン！！
ところで、震災と食べ物といえば、放射性ヨウ素がどうのこうので、ワカメにも注目が集まっているが、そうするとこれまた前から毎日毎日ワカメを喰らっていた我輩としてはここのところ買いにくいのである。
「あ、あの人、放射性ヨウ素がどうのこうのだからワカメ買っているんだわ」と思われるのは不本意である。かといって、「いやこれは、以前から毎日毎日食べているのですよ」とか、すれ違う人すれ違う人に言い訳して歩かなければならないみたいで嫌なのである（だから誰も見ていないって）。
第一次オイルショックでトイレットペーパーが品薄になったとき、我輩はまだ幼い子供であった。
そんなこんなで、今日も、発掘!あるある大事典なのである。
 | 365日なっとう納豆ナットウの本
(2009/06/17) N.A.T.シンジケート |
