ヴァン・ヘイレン / 5150 (1986)
Van Halen / 5150
サミー・ヘイガー時代にいくらヒットを出しても「ヴァン・ヘイレンといえばデイヴ・リー・ロス時代!」という意見が多くあり、まあそれもそうかなと思ったり思わなかったりするワケだが、このサミー・ヘイガー時代第一弾の『5150』、とくに『ドリームス (Dreams)』を聴くと鼻の付け根あたりがツ~ンを来るなあ。
何故だろう?
その日は、夜中に目が覚めてしまった。最近はめっきりやらなくなったが、昔は夜中にAMラジオをよく聴いていた。しかし、その日は日曜日。すでにほとんどの曲が放送休止時間となっていた。もちろんニッポン放送もアイドル番組が終わり、緊急放送の試験電波が流れた後で休止となっていた。
そこでラジオのダイヤルをFENに合わせてみた。ずっと流れている洋楽ロックを聴きながら再び眠気が来るのを待つことにする。
何曲目かでヴァン・ヘイレンの『ドリームス』が流れた。
それまでは、「好きか嫌いかと言われれば好きな方だが、とりたててとくに思い入れはない」感じだったこの曲を
、AMラジオのサウンドクォリティ、モノラル音声で深夜に聴いていたらなんだかたまらない感覚になってしまった。
アルバムがリリースされた高校時代を思い出したのかな?
ん?高校時代の思い出とリンクしたということは、夜中に起きて聴いたこの出来事はもっと後のことだな。1990年か…93年、94年かな?
何年?
っていうか…
あ!あああああああああああぁぁぁぁあぁぁっつっっっっーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
またこんな、誰とも共有できないようなことを書いてしまった!!こんなこと誰も知らねーよ!
ついでに言うと、『5150』からのファーストシングル『ホワイ・キャント・ディス・ビー・ラヴ(Why Can't This Be Love)』も、聴いていたら高校の部活とか思い出しちゃうなあ。べつにヴァン・ヘイレンと部活はまったく無関係だけど。
でもって、ヴァン・ヘイレンのアルバムで一番好きなのは『1984』だけど、それを聴いてもリリースされた中学生のころを思い出すことはないからアラ不思議。
こういった感覚は、ストーンズを聴いてもツェッペリンを聴いてもジミヘンを聴いても、『5150』と時代的には同じレッド・ウォーリアーズを聴いても湧いてこない。
なので、『5150』とそこからのシングルカット曲に対しては独特の思い入れがあるのだ。
あと、蛇足ではあるが、A面3曲目『ゲット・アップ(Get Up)』で、エディ・ヴァン・ヘイレンはスタインバーガーのギターを弾いている。このギターの特徴、“各弦のテンションバランスを保ったままアームのアップダウンができる”のを利用してスライドバーと似たような効果をアーミングで再現しているんだが、ギターテクが売りのヴァン・ヘイレンだけど、自分はライトハンド奏法以上にトリッキーなプレイはあまり求めていないんだなあとか思ったりしたのであった。キモはソングライティングとアメリカンなノリで、デイヴ時代ならロックの猥雑さだったり、サミー時代ならドライな中にもメロウなところを入れられる歌唱力だったりを聴いているのかなあとか思ったり思わなかったりして、イマイチこの記事には着地点が見つけられないまま終わるのである。
![]() | 5150
(2005/08/24) |