ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

ボール・アンド・チェイン

世界糖尿病デー記念『そのとき!!…何が起こったか』

に続いて、今日は第3回目だ。

俺が入った部屋は2人部屋で、もうひとつのベッドには、痰の吸引が必要な爺さんが寝ていた。俺自身もベッドにへばり付いているので爺さんの様子は見えないが、喉に管が入っているのか終始「グーガー、グーガー」という音が聞こえてきて、定期的に看護士が吸引をしに来ているようだった。

で、俺の方はというと…まあどうにもこうにもだったね。グルグル状態を脱してとにかく楽になりたかった。点滴の針が刺さったままの腕もどうでもよくなってきた。点滴には血糖値を下げる薬とともに、眠気に作用する薬も入っていたと思うが、血糖が徐々に下がり、苦しい状態が引いていくのと眠気がくるのにまかせて、とりあえず少しの間眠った(そりゃそうだ。寝るよ!)。

俺は1月18日のお昼過ぎに入院したのだが、たしか食事はその日の夕食から出たのかな?ちょっと覚えていないが。最初はおかゆというか、もっと緩い重湯とかだったと思う。約1週間ほどまともに食事を摂っていなかったし、家で何度もリバースしている経験もあったので、恐る恐る食べた。体調を考慮して組み立てられた病院食だが、いきなり全部食べるのは心情的に怖くて最初の1回か2回は全部食べることが出来ずに残した。中でも、超ビビったのは、色を見たら“具の入っていないコーンスープ”かと思ってグビと飲んだら、甘ぁ~いミルクセーキのような液体だったのだ。これには面食らって残した。まあ、最初から甘いものと分かって飲めばそんなに不味くもない代物なのだが、見た目で判断してコーンスープと思い込み、しょっぱいものが口に入るつもりでゴクりとして、甘ぁ~いものが入ってきたら超ビビる。子供の頃、「プリンかと思ってバクっと食ったら卵豆腐だった(この場合は甘いとしょっぱいが逆だな)」ということがあって、けっこう大きくなるまで卵豆腐が食えなくなってしまったのと同じ現象だ。その甘ぁ~いミルクセーキも2回目からは残さず飲んだけど。

担ぎ込まれた当初は「体中がもう何が何だかすんごい!」って状態だったが、点滴で諸々の薬をぶち込んだことによって、その夜には苦しさが段々と引いていったと思う。ただ、初日の夜は、何時間おきかで看護士さんが血糖やら血圧やらを測りに来るのだ。これはたまんなかったなあ。夜中も苦しくて、家であまり寝ていなかったので、やっと眠れると思ったら深夜に何度も起こされてタイヘンだった。それと…初日は自力で歩くことが出来ないほど衰弱していたので、“尿瓶”を使っちゃった♪

そんな感じで入院初日の夜は更けていった…

2日目の朝にはだいぶ体調が戻っていたと思う。ただ、腕に点滴は刺さったままだし、衰弱著しい身体なのでベッドからは動けなかった。それと何度か、“さらに正確な諸々の数値を計る”ために、腕ではなく下腹部からの注射で血を抜くのは嫌だったなあ。入院当初は、一刻も早く高血糖によるグルグル状態から抜け出したいので、腕への注射ならもうどんどんやってちょうだいって感じだったが、下腹部への注射は慣れないし、痛いし(実際は腕と変わらないのかもしれない。雰囲気かも)で、思わず「あと何回ぐらいここ(下腹部)から抜きますか?」と聞いてしまった。

2日目の昼から、出された食事のメモが残っている。

1月19日 昼

おかゆ

玉子焼き

ミルクセーキみたいなやつ(例のやつだ)

桃の缶詰

ヤクルト

お茶

こう見ると、普段食べているような“おかず”的なものは玉子焼きぐらいだ。このときの桃缶は美味かったなあ…フツーの桃缶なんだけど。

これを見た限り、いかにもな病人のメニューだが、数日間かけて一品一品、常人が食べるような品が増えていった。ずっとこんなんじゃなかったよ。

衰弱した人が食べる感じのメニューは、胃が食べる体制に戻っていない入院初期にしか出なかったのだが、その中で印象に残っているのは、まず“パンがゆ”。パンがひたひたな牛乳に浸してあって、砂糖がメチャメチャ効いてて超甘い。家じゃそんなの気持ち悪くて絶対食わないけど、超美味かった。あと、単なる“あんこ”。とくにお菓子になっているとかの調理はしてないやつ。まさに“あんこの塊”これも美味かった。高血糖で入院したからといって、こんにゃくと海草ばかりが出てくるワケじゃないのだ。インスリンで血糖を下げたら、必要な当分は摂らなくてはいけない。甘くて美味しい“マシュマロ”も何回か出たな。それも普段食わないけど。

身体が衰弱している分、全体的に力が入らずだるい感じはあったが、2日目にはすでに、どこが痛いの痒いの苦しいのといったことははなかったと思う。あまり昼間に寝すぎて、夜に眠れなくなるのもいやなので、イヤホンを耳に突っ込み、ポータブルラジオを聴いたり、とりもとりあえず持参した何冊かの文庫本を読んで過ごした。据え付けのテレビは有料なので、なんだか意地になって観なかった。

入院2日目の午後、点滴が外れた。これでもう、俺はマリオネットじゃないぜ!

―それでも入院生活はまだまだつづく―

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