ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

マーチ・オブ・ザ・セイント

世界糖尿病デー記念『そのとき!!…何が起こったか』

昨日は『発症までの前史』を書いた。

その続き。

風邪をひいた(と思っていた)ので、とりあえずは安静にしていればいいと判断し、一日中布団のなかで寝ていた。ブログを3行だけ書いて投稿した。食欲がまったくなくなり、食べることができなくなってしまった。しかしそれではいかんので、おかゆとか野菜スープを食べたが、しばらく経ってから、なんとリバースしてしまった。いつもはちょっとぐらいの風邪ならフツーの飯を食う。おかゆや野菜スープなんて重症のときに使う手なのに、身体がそれさえも受け付けない。しまいにはリンゴを擦って食べたがそれもダメだった。

ゼーハー言いながらかかりつけの病院に行って風邪薬と胃薬をもらったが効かなかった。そりゃそーだ。風邪じゃないんだもの。一日中寝込んで、少し眠ったと思ったら苦しくて唸りながら寝返りを何度も打つような状態が続いた。この時点では「風邪の菌が胃腸に入って暴れているのかな?」と思っていた。

かかりつけの病院にはたしか2回か3回行ったと思う。2回目以降、健康なときにはフツーに散歩で通りかかるような場所にある病院へ、徒歩どころか自家用車でも行けなくなってしまってタクシーで行ったのだった。どうにもこうにも治らないし、どんどんひどくなる状況を医師に伝え、点滴を打ってもらった。そして、さすがにどうもおかしいと思ったのか血を抜いて検査することになった。この日、病院を後にするする時点では、まだこの正体が何なのか分らなかった。

体調に異変を感じ始めたとき、ミッシェルの映画を観た帰りに飲んだリアルゴールドもそうだが、このときもまだ風邪が悪化したのだ思っているから、ポカリスウェットとか飲んでたんだよなあ。恐ろしい。体調不良の正体が分かっていないから、体内の状況に対してまったく逆の行動をとってしまっていたワケだ。これは怖い。風邪なら食欲がないなりになんとか栄養を摂るのは当然だ。俺が当時の俺には自殺行為だとも知らずに。

そして、いよいよ家の前につけたタクシーに乗るのも一苦労な状態で病院に行ったら…「血糖値が300いくつありますよ!紹介状書くから専門の先生がいるとこ行きんしゃい!」と言われてしまった。

一旦帰宅し、とりあえず入院に必要な最低限の荷物をまとめ再びタクシーに乗った。…だけど、もう体調の方は「タクシーじゃなくて救急車だろっ!」って感じまで急降下してたね!朦朧とした意識の中、先方の病院に着き、受付で紹介状を見せた…のだが、ぬゎんと!何の手違いか、受け入れ側と思われた病院はその日、担当医がいないか何か(たしかそんな感じだと思うけど、朦朧としていたので詳細は忘れた)で受け入れができないとな!これは紹介した側の病院のミスだった。

まあ、どうみても明らかに死にそうな感じで訪問したので、すぐに別の大きな病院に入る手配をしてくれた。乗ってきたタクシーはもう行ってしまっていたのでまたタクシーを呼んのだが、こんなときって救急車にしてっつったら救急車になったんだろか?タクシーを待っている間、受付前のイスでぐったりしていると、誰か医師ではない病院のスタッフらしき人間に年齢を聞かれて、虫の息で応えたんだけど、あれはいったい何だったのだろう。

しばらくするとタクシーが来て、そこからそう遠くない市立病院に向かった。今度は病院同士で連絡がとれていたので、ほどなく受け入れられ、着いたらすぐさま車椅子に乗せられた。車椅子は生まれて初めてだ。たしかこの時点で点滴も刺されたんだっけかな?腕に管がくっついた状態でいくつかの部屋を回り、いくつかの検査を受けた。

とにかくもう、頭も身体もぐるんぐるんの状態でいろんな部屋をぐるぐる回っていたのだが、俺としては一刻も早く検査なんか終って落ち着きたかった。ベッドに横になり眠ってしまいたかった。

そうこうしているうちにやっと全ての検査が終わり、入院する部屋に入った。2人部屋に入り、諸々の説明があり、落ち着くことが出来た。

『入院診療計画書』にはこう書かれていた。

病名:糖尿病ケトアシドーシス

病状:血糖値高値で、尿ケトン体が出ている

    糖尿病で最も重篤な状態です

治療計画:大量の輸液及び当面の間はインスリンの点滴が必要です。

推定される入院期間:不明(空白)

俺を担当してくれる看護士さんに自己紹介され、そのとき「どこが辛いですか?」と聞かれた。

俺はこう答えてやったね!!

「なんかもう、よくわかんないけど全体的に辛いです」…

 

―つづく―

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(2008/02)

日本糖尿病学会

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