ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

もう家なんて帰らない

Ash Ra Tempel / Berceau De Cristal (1993)

元々の素材は1975年のライヴで、それを編集、加工したアルバムらしい。あと、映画のサントラとして使われていたらしいんだけど、まあそこいらへんのことは、てきとうにググってね。…だって、オレだってばっちり説明できるくらいの詳細は知らないんですもの。

で、今年の正月…といういか、元日早々、”東京タワー蝋人形館”を数年ぶりに訪れたら、そのスジの人たちには有名な、“ロック・コーナー”の、さらに奥にある秘境、“ジャーマン・プログレ・コーナー”に、このアルバムのジャケを再現した部屋があって…「ジャケットを再現した部屋って何だよ!」と、思いつつも、「せっかく元日から来て入場料も払って入ったんだから、元を取るまで楽しもう!」と思って…楽しむっつうか、その場に立ち尽くして、部屋に流れるこの『Berceau De Cristal』を20分ぐらい聴いていたワケだ。

近くには誰もいないし、たまに子供連れの家族が迷い込んできても、なんだか意味が分からないといった具合ですぐに出て行くし、その場に留まっているオレも、何分もいたらパネルに書いてある説明とかも全部読み終わっちゃうし、椅子があるワケじゃないので、部屋の中でボ~っと突っ立っているかウロウロと歩き回っているという、おかしな状況だったのだ。

録音とリリースの時間差からもわかるように、このアルバムはアシュ・ラ・テンペルの中での王道とはちょっと違うらしいんだけど、オレとしては、マニュエル・ゲッチングのソロ作品で、名盤として名高い『E2-E4』より、こっちの方が聴きやすかったかも。

リズムの反復でトリップ感を出すより、空間演出的な音作りの方が好みということかなあ。

このアルバムは、夜道を徘徊…もとい、ウォーキングするときにヘッドフォンで聴くと、超怖い。民家から離れた、人気のない道だとさらに怖いし、楽しい!つうか、それじゃ変質者かと思われるから、なるべくスポーティーな格好で歩いた方がいいね。

ん?何の話だ?これは。

とにかく…暗い夜道を演出できる、ジャーマン・プログレ超こええ!クラウト・ロックすげ~!

Berceau De CristalBerceau De Cristal
(2002/08/13)
Ash Ra Tempel

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