ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

キリング・イン・ザ・ネーム

カーペンターズ / ナウ・アンド・ゼン (1973)

Carpenters / Now & Then 

“蘇るアメリカの青春”といったところだろうか。

「Shing,sing a song♪」と歌うカレン・カーペンターの声に誘われて“あの頃のアメリカ”へタイム・スリップする。

レオン・ラッセルの『マスカレード(This Masquerade)』でのアンニュイな雰囲気、インストゥルメンタル・ナンバー『ヘザー(Heather)』での、美しくも儚げ、どことない寂しさを伴ったメロディー。一転してカントリーの大御所、ハンク・ウイリアムズの『ジャンバラヤ(Jambalaya)』でか軽快なスウィングを・・・失恋のつらさを描いたバラード『アイ・キャント・メイク・ミュージック( I Can't Make Music )』が終ってレコードをB面に裏返せば、いよいよ本格的なタイム・スリップだ。

超A級の名曲『イエスタデイ・ワンス・モア(Yesterday Once More)』を導入部として、ギターのトニー・ぺルソがDJ役となり架空のラジオ番組の形で次々と1960年代の様々なヒット曲が繰り出されるのだ。

メドレー最後の『ワン・ファイン・デイ(One Fine Day)』とクロス・フェードする形で入ってくる『イエスタデイ・ワンス・モア (リプライズ)(Yesterday Once More (Reprise))』で夢の世界は優しくクロージングする・・・

私は・・・このアルバムを聴くたびに想い出す・・・あの頃、古き良きアメリカ。

青空の下、赤いフォード“サンダーバード”でドライヴするパパ、ママとボク。

ボクの手にはゼリービーンズの袋。口の周りはさっきまで食べていたヌガーがいっぱいついているよ。ラジオから流れるのはロックンロール、ホット・ロッド、バラード・・・

・・・んなワケねーだろ!アメリカ人になったこともないし家にクルマなんてなかったぜ。

ヌガーなんて食ったことなどない!!

Now & ThenNow & Then

(1998/12/08)

The Carpenters

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