ロック!ロック!ロックの日だぜ!
Christ / Don’t Mean Nothin’ (1989)
1989年にリリースされた、ハード・ロックンロール・バンド、クライスト待望の1stフル・アルバム(ビクター傘下のインディーズ・レーベルからリリース)・・・であるが、困った。
困ったよ。全曲つまんないてゆうか・・・やっぱつまんない。
買ってすぐ聴いたときもか「う~ん」となってしまった。
何年か寝かせてから聴いてもつまんなかった。
20年以上経って何処ぞの馬の骨が「つまんない」とか書くのもなんなのでフォローすると、前作のミニ・アルバム『Easy To Ride』は骨太かつキャッチーな、同じ規模で活動していたようなインディーズ・メタル・バンドの中から頭一つ抜け出すかという出来だったのだ。なのになのに・・・残念。
1987年、1988年と、2年続けて埼玉会館の『HEAVY METAL DAY'S』で彼らを観たが、ライヴだってカッコ良かったのに。
前作との間に大きな変化があって、それまではヴォーカルがベースを兼任してツイン・ギターがいるとゆう4人編成だったが、このアルバムからはベーシストが加入し、ヴォーカル兼ベースだった村上が歌に専念するという形になった。
当時、5人編成でツイン・ギターを配するロックンロール・バンドのスタイルで世界的に成功していた例といえばガンズ・アンド・ローゼズ。
世界中に数え切れないほどのフォロワーが現れたが、クライストも、どうもそこに近付いていったフシがある。
今ではあまり聞かなくなったような気もするが、‘80年代はまだ“洋楽=本物”とゆう図式が顕著だった。それ以前やその後の‘90年代がどうだったか書き出すと長くなるので今回は書かないが、まあそんな感じだったのだ。
洋楽のハード・ロックンロールに近付くためにシブさを出そうとしたのか、全曲英詩でほとんどの曲がミドル・テンポ。前作にあったポップさが削がれて歌メロが死んでしまっている(ポップと言うと御幣があるかな。前作ではハードな中にもメロディが立っていた)。
本物からダシをとったはずがアクをだけを取り込んでしまったような感じで、せっかくそれまでにあった独自性が消えてしまってもったいなかった。
ちなみに、このバンドのドラマーはラウドネス、ニイちゃんの弟さんです。