キャロル・キング / つづれおり (1971)
うわーなんだよ!?こんな定番、今さら書くこと何も思い浮かばねーよ!
・・・でも、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ。
何か書こう・・・何か書こう・・・
職業作曲家として活動していたキャロル・キングは60年代、ビートルズの台頭以降、演奏者が曲も自作するスタイルが定着して活動の場が奪われたり、離婚があったりと不遇というかけっこうキビシイ時代があったようね。
ロックによる革命の共同幻想が崩れ去った‘70年代、内省的な表現を持つシンガー・ソングライター達へ吹く風が良い風向きに変わりつつある中、この大ヒット・アルバムの登場となるわけだが、歌の中の世界、“私”と“あなた”というミクロな世界の切り取り方が秀逸で、それがリスナーというたくさんの“個”へと伝わっていったんだろうね。
極々パーソナルなことを歌っているのに普遍性が宿っていると。
深夜ラジオを独りで聴いている感覚に近いのかもしれん。
マスなコミュニケーションにあって、自分に語りかけている、自分のことを言っているような親密な感覚。
そんな手触りが、革命の夢に破れ疲れた人々の心に染み渡っていったのかな。
で、この『レガシー・エディション』には、アルバムと同じ曲順で集められたライヴ・テイクのディスクが付いているのだが、『地の果てまでも(Where You Lead)』だけが収録されていない。
どうも後々、歌詩の内容に不満を抱いたキャロル・キングが、歌詞を変えてリ・レコーディング。以後ライヴでは書き直した方の歌詞で歌っているとゆう事情があってのことらしいす。
![]() | つづれおり(レガシー・エディション)
(2008/05/21) |
![]() | つづれおり
(2004/04/21) |