越谷政義 / ジャパニーズ・ロック・インタビュー集~時代を築いた20人の言葉~
・西哲也
・エディ藩
・鮎川誠
・鳴瀬善博
・頭脳警察
・加納秀人
・四人囃子
・金子マリ
・鮫島秀樹
・山本恭司
・ハリー
・ドン・マツオ
・内田裕也
1960年代、日本のロック黎明期から現在まで、日本のロック・シーンを作っていきたミュージシャンたちのインタビュー集。
全編、この本のための語りおろし。
ミッキー・カーチス、ムッシュかまやつといったウエスタンカーニバルやGS世代から、時代順に並んで、一番若いのはズボンズのドン・マツオ。若いと言ってもズボンズが出てきたのは1990年代だ。
そしてトリで登場するのは内田裕也。
約400ページで20人が登場なので一気に読むにはかなりのボリュームだった。
シャケとユカイに関してはそんなに目新しい事実は無し。
加納秀人の外道がハワイで、山本恭司のBOW WOWがレディング・フェスティヴァルで大ウケした話など、あらためて本人の語りで読むとリアルに当時の興奮が伝わってくる。
山本恭司と俳優の佐野史郎が同級生だったのは知っていたが、ギターのコードのことやツェッペリンのことを佐野史郎の方から教わっていたとは初めて知った。人生って分からんね。
鮫ちゃんはハウンド・ドッグのことを語っても、大友康平とゆう単語が一度も登場しなかった。(そりゃそうか・・・)
そしてヒロトのロック哲学とゆうか、こうゆうインタビューでも言葉の切れ味は凄い。
ロックが輸入されてから、日本のロックとして形作られていった過程がまさにその現場にいたミュージシャンたちの口から語られているのでやはり説得力がある。
ただ、『はじめに』の章に書かれている「今のロックの状況は何かおかしい」とゆうのはどうなのかな?
時間軸の横の線に同時に存在していないので正確に比較はできないが、とりたてて大幅におかしくはなっていないと思う。
自分はもう今のロックを聴くことも少なくなったが、それは感性、世代、年齢、脳みその柔軟性や残り容量の問題だと思う。時代のせいではない。
時代とともに得てきたもの、失ったものは差し引きゼロだろう。
今のロック・シーンがどうなのか、どんな価値があるのかは、20年後にまた検証してみよう。
ジャパニーズ・ロック・インタビュー集~時代を築いた20人の言葉~
(2010/04/10) 越谷政義 |