森高千里 / LUCKY 7 (1993)
森高に関しては、だ・・・宅八郎が大事そうに抱えていた人形のモデルとなった『非実力派宣言』の頃はあんましよく分からなかったんだよね。
超美人で美脚、ミニスカート、サラサラロングヘアー・・・なんだけど、何だろうね?美人過ぎてどうも、って感じ。人工的な感触が取っつきにくかったのかな。
そのようなルックスの戦略は実際に成功してブレイクに至るんだけど、俺はあまりピンとこなかった。
1992年の『ペパーランド』辺りから打ち出しがナチュラルっぽくなってきて・・・
『ANA'sラ・九州』のテレビCMではもうガツンと、「うわー!何これ!?サマー・オブ・ラヴ?ブリティッシュ・インヴェイジョン?スウィンギン・ロンドン?グランジ旋風?」っていうぐらい打ちのめされたね!
・・・え?ルックスの話じゃなくて?
あ、音楽の話ね。
1993年リリースの『LUCKY 7』は、ほとんどの曲でドラム、もしくはドラムとピアノを自身でプレイしてますね。ちょこっとギター・ソロとか、あと『渡良瀬橋』でのリコーダー・ソロとか。
初期のピコピコサウンドより、ハットがジャキジャキなってる森高ドラムになってからの方が曲の風通しが良い。
それと、クレジットを見るとサウンド・プロデューサーの斉藤英夫氏がギター、ベース、シンセを弾いていて、曲によってアコギやピアノが入っていたり・・・アルバム全体的に音数はそんなもんなのね。いたってシンプル。ストリングス系もクレジットされてないから、シンセで出してんのかな?
森高のドラムはよく、リンゴ・スターやレニー・クラヴィッツのようだと称されるよな。
『ハエ男』なんてレニー・クラヴィッツの『フラワー・チャイルド』ばりのガレージ・ロック。
歌詞の評価は言わずもがな。当時何人もの著名ミュージシャンや評論家が絶賛したとおり。
あらためて音と別に歌詞だけを目で追ってみると、こんな日記や手紙のような文章がメロディにぴったり乗るのは凄いなと思いましたね。
あ、気持ち悪いから朗読はしてないよ!あくまで黙読で。
でも、結婚直後には中古屋の森高棚が在庫過多になっちゃって、「おいお前ら!歌詞が斬新とか言ってたのはどの口だよ!」とか憤りましたね。
よし、今年の夏はこのアルバムに収録されているヒット・シングル『私の夏』を聴きながら一日中、部屋の中でジメっとしていよう!
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(1993/05/10) |
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(1995/03/25) |