ジェフ・ゴールドスミス日記

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『3055』が閉鎖しちゃったので、書いた記事をサルベージするよ。

 

入稿 2013/07/06

 

Alice in Chains / The Devil Put Dinosaurs Here (2013)

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1. Hollow
2. Pretty Done
3. Stone
4. Voices
5. The Devil Put Dinosaurs Here
6. Lab Monkey
7. Low Ceiling
8. Breath On A Window
9. Scalpel
10. Phantom Limb
11. Hung On A Hook
12. Choke

 

1990年代初頭に起こったグランジ・ムーヴメントの重要バンドであったアリス・イン・チェインズ。シーンの起爆剤として活躍したが、フロントマン、レイン・ステイリーのドラッグ問題で次第に活動が停滞。2002年にはそのレインがオーヴァードーズで死亡という悲劇があり、誰もがバンドの消滅を想像した。しかし2006年、新ヴォーカリストにウィリアム・デュヴァールを迎えまさかの復活。この『The Devil Put Dinosaurs Here』は活動再開後2枚目のフル・アルバムとなる。

暗く、重くグルーヴするバンド・サウンドとともに、レインの呪術的な歌は、彼らの大きな特徴であった。新体制となったバンドが昔のスタイルをただなぞるのは不毛だし、絶対にレイン時代を超えられないだろう。彼らは変化した。ウィリアムの声と、ギタリストでありコンポーザーであるジェリー・カントレルの声、そのハーモニーが、曲中の大半で鳴っている。レイン時代にもハーモニーに定評のあったバンドだが、それ以上に二人の歌声で曲が成り立っている。そしてライヴ中、一部の曲でギターを弾いたレインに対し、ウィリアムはほとんどの場面でギターを持っている。つまりツイン・ヴォーカル、ツインギターという体制だ。歌声はハーモニーの洪水となり、サウンドは以前よりさらに深く沈み込むドゥーミーな感触となった。

カリスマ亡きあと、こうして新たな地平を切り開いたバンドに拍手を送りたい。(Jeff Goldsmith)

 

 

 

Devil Put Dinosaurs He

Devil Put Dinosaurs He