ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

チョコクロワッサン日記

『3055』が閉鎖しちゃったので、書いた記事をサルベージするよ。

入稿 2012/05/11

 

Can / Tago Mago (1971)

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1. Paperhouse
2. Mushroom
3. Oh Yeah
4. Halleluwah
5. Aumgn
6. Peking O
7. Bring Me Coffee Or Tea

 

ジャーマン・プログレッシヴ・ロックの重要バンド、CAN。そのサード・アルバムがこの『Tago Mago』である。

ドイツのプログレ、所謂“クラウト・ロック”の特徴といえば、イギリスのプログレ・バンドが持つような情緒性を廃し、実験精神を反映させたアヴァンギャルドな音世界の構築と、これでもかと繰り返されるビートの反復であろう。それによって聴くものを惹き付けるのだ。

このアルバムも例に漏れず、延々と反復するフレーズを中心に曲が構成されており、単純なようで、かなり綿密に組み立てられているので、ある意味聴きやすい作風だ。日本人ヴォーカル、ダモ鈴木のコラージュ的な歌も作品に一味添えている。

しかし、「聴きやすい」と油断していると、アナログ時代の“C面”すべてを使った『Aumgn』では、なにやらスペーシーな効果音と、人の呻き声だけが響くパートに突入したりするので、やはり油断ならぬ。それがジャーマン・プログレの迷宮か。(Jeff Goldsmith)

 

 

Tago Mago (Reis)

Tago Mago (Reis)