ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

プロディガル・サン

東京スカイツリーに挑んだのである。

 

前回は、麓にある商業施設をうろついただけなので、今日が初登頂となった。予約なしで展望台に登れるのと、空気が澄む寒い時期を待っていたのである。そう、私は待っていた。月曜日の朝、しかも朝一で行ったのでチケット購入の待ち時間は5分。これは混む曜日、時間帯だととんでもないことになるようだ。ちなみに展望台の朝一とは午前8時である。

チケットを購入後、まずは地上350mの環境に耐えるべく適性検査と三昼夜に渡る厳しい訓練が行われる。はやる気持ちを抑えつつ地上で3日間過ごすこととなった。

展望台にまで駆け上がるエレベーター内部の模様である。猛烈なGによって首の骨が折れないよう、身体を4点シートベルトとコルセットでガチガチに固定される。訓練はクリアしても、実際に猛スピードで上昇するエレベーター内部では、気圧の急激な変化によって、治療途中の虫歯が爆発する者、口から浮き袋が飛び出てしまう者が続出。小学生以下の子供は展望台到着前に大半が絶命していた。

展望台に到着。エレベーターの修羅をくぐり抜けた者だけが観ることができる光景が広がっていた。脅威としか言いようがない。そして今日は晴天だ。予約が必要な時期に来て雨だった人たちはここで何を想ったのだろうか。

東京タワーを眼下観る日がこようとは。

足元には浅草寺花やしきが見える。

私たちは、自らの影に怯えていたのであろうか。

東京スカイツリーの展望台はここで終わりではない。さらに上へと登るのである。

後編に続く。