ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

ルーパーツ・トラヴェルス

椎名誠 / ロシアにおけるニタリノフの便座について

 

タイトルを見て、ロシア紀行の本かと思ったら、ロシアのことは最初の一章のみで、万年筆やら、教習所やら、カヌーやら、日本各地の祭りやら、様々なテーマで書いている、まあいつものエッセイでいつものように面白かった。もうなんだか天地がひっくり返るほどの新発見的に面白いということでもないが、いつものように安定感のある面白さで、たいして使ってもいないのの疲れた頭に心地よい。

で、本のタイトルにもあるように、トイレについて書かれた冒頭の章を読んで、とりあえず、そんなにひどいトイレ事情のロシアって国には行きたくないと思った。この本が書かれてからかなりの年月が経つが、どの程度改善しているのだろう?だいたいからしてソ連崩壊以前の本だよこれ。まあとにかくロシアというか、ウォシュレットでケツを洗える日本から出たくない。自宅はウォシュレットなしのトイレだが、職場へ行けば、もしくは休日にショッピングモールかアキバヨドバシへ行けば、朝の定時ウンコを執り行った際、トイレットペーパーでふき取れないような微量のウンコも出先のウォシュレットが洗い流してくれるのである。こうして俺は生きていけるのだ。

ロシアにおけるニタリノフの便座について (新潮文庫)ロシアにおけるニタリノフの便座について (新潮文庫)

(1990/05)

椎名 誠

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