大槻ケンヂ / 90くんところがったあの頃
これはずっと書店の店頭で見かけつつも、「今、90年代を振り返るのもな~、それにあまりにもちょっと、お手軽エッセイ過ぎる気もするし」とか思ってスルーしていた。そして今、「もう2012年だし、そう、ここはグッタリ買ったりできるブックオフ。ひゃくごえんなら買って読んでもいいか」と思い購入したのである!
そしたら内容は!…まあいつものオーケンエッセイ。本筋に関してはそこそこって感じか。使いまわしのネタもいくつかあるし。
しかし!文章の中でオーケンが、何かにつけて出してくる例え話「これじゃまるで、××が◇◇するようなものだ」といったような小ネタがいっっちいち面白くて!電車の中で何度も吹き出しそうになってこらえるのが大変だった。つうかすでに、ニヤニヤと半笑いになって不審に思われていただろう。
俺はこの、例えられた対象と、引き合いに出された××と、◇◇、このトライアングルすべて分かった上で面白がっていられる人とは友達になれるかもしれない。逆に何のことか分からずにポカーンとしていヤツとは絶対友達にはなれない。
そーいえば思い出した。トライアングルじゃなくて、二点を結ぶ話だけど、昔二人の女性に「スティーヴン・タイラーと鈴木宗男は同い年らしい!」と話したら、片方の女性はスティーヴン・タイラーのことを知らず、もう片方は鈴木宗男が分からなかった。
人生って難しいですね。
90くんところがったあの頃 (角川文庫)
(2003/09/25) 大槻 ケンヂ |