伊坂幸太郎 / チルドレン
オイラ、長編小説に比べて、短編集というのはほとんど読まない。小説って、どれだけその世界観の中に入り込んで、目の前にある現実から離れられるかが勝負なので、短編だといいトリップ感を味わう前に終わってしまう感じで、あまり手に取らないんだよなあ。
そこでだ、この『チルドレン』は短編であり長編、それぞれ独立していながらも世界観が繋がっているということで、けっこう入り込めたかな。“短編であり長編”というのは、ギミックといえばギミックであり、本当の長編を読むときに感じるカタルシスとは少し違うといえば違ういえば違うんだけど、それでも読んでいて気持ち良いというのは、やっぱ伊坂幸太郎作品はキャラの泳がせ方が上手いちゅうことですかね?
チルドレン (講談社文庫)
(2007/05/15) 伊坂 幸太郎 |