有川浩 / 空の中
むむむ…面白かった。SF,UMA物であり、青春物であり、自衛隊物でありと、それぞれの要素がそれぞれに始まったり、バッっとまとまったりしながら読む者を引き込む構成力。それに加え、高知弁での会話も魅力的に描かれており…と、Amazonレビューをツギハギしたような感想しか出てこないけど、面白かった。
未確認生物が、自身や世界を認識する感覚、言語を覚え、駆使していく様子、人間のそれとの違いの描き方もよくできていたなあ。
この世代の売れっ子作家は、何人か名前を知っていて気にはなってはいたのだけれど、あまりチェックしていないので、これを気にいろいろ読んでみようと思う。
ただ、運が良くないと読めないのである。何故なら、ブックオフの文庫本105円コーナーから探すので、新刊が出て→文庫になって→中古が出て→105円コーナーに並んで…という過程を踏むので、ここら辺の作家でそこまで流れ着くタマ数は多くないのである。ブックオフまでは来ても、105円コーナーまではまだなかなか来ないのである。そんなときは、定価(?)コーナーに並んでいる本を、指をくわえて眺めるしかないのである。
空の中 (角川文庫)
(2008/06/25) 有川 浩 |